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ダウンタウン・浜田雅功が夢に向かって奔走!吉本芸人が多数出演し、社会人へ元気をあたえる映画「明日があるさ THE MOVIE」

2023.3.9(木)

「明日があるさ」は、吉本興業のタレントが大挙出演した缶コーヒー「ジョージア」のCMシリーズを元に日本テレビ系で連続ドラマ化され、2001年4月に放送された。CM同様にダウンタウンの浜田雅功をはじめ、吉本興業所属のタレントが多数出演。総合商社「トアール・コーポレーション」を舞台に、不況と闘うサラリーマンとその家族を主軸に描いた作品である。浜田は主人公・営業13課の「浜田課長」を演じ、相方の松本人志も毎回数分の出演ながら、存在感抜群の「謎の男」としてレギュラー出演。ドラマでは、貴重なダウンタウン両名の共演作品でもある。

同作は全11回で、平均視聴率19.3%というヒットを記録。第1回放送時の29.0%という数字は、日本テレビのドラマ初回視聴率として歴代1位という快記録をたたき出している。そんな人気ぶりから2002年1月にスペシャル版が放送され、同年10月5日には「明日があるさ THE MOVIE」として劇場公開もされている。

映画はドラマから2年後で、ドラマ版とはやや設定が異なっていたが、ほぼドラマ版の世界観が踏襲されている。浜田課長がロケット開発の実現に向けて奔走するストーリーを軸に展開する。

中古総合商社のトアール・コーポレーションでは、やり手の望月課長(柳葉敏郎)率いる花形部署・営業1課がロケット開発プロジェクトで世間の注目を浴びていた。対して、浜田課長(浜田雅功)が率いる営業13課は、ほとんど売れないセラミック陶器の営業に四苦八苦。ある日浜田は、その陶器が縁で不思議な老人(中村嘉葎雄)と知り合う。野口に日本初の有人ロケットを作りたいという夢を聞かされた浜田は、荒唐無稽のホラ話だとまともに取り合わなかった。しかし、次第に野口老人の情熱に触れ、宇宙飛行士になりたかった自身の少年時代の夢を思い出し、実現へ向けて動き始める。そして、仕事そっちのけでロケット計画にのめり込む彼に周囲の人間は呆れてしまう...という物語だ。

本作を一言で言えば、頑張っている社会人にエールを送る癒し系の映画である。宇宙ロケット製作というド派手ネタを軸にしているが、大きな夢を実現するには、平凡で地道な努力が必要なのだとさりげなく教えてくれる、そんな心温まる作品に仕上がっている。吉本芸人が大量に登場するため、ギャグパートも多彩でそれも楽しめるのだが、やはり真骨頂は浜田課長とその妻(相楽晴子)の会話のリアリティと中村嘉葎雄との丁々発止のやりとりだろう。

(c)2002「明日があるさ THE MOVIE」製作委員会

浜田は、もともとその演技力を高く評価され、過去にもTBS系「ADブギ」(1991年)、「十年愛」(1992年)などの人気作品で主要キャストを務め、日本テレビ系「竜馬におまかせ」(1996年)などでは主演に抜擢されている。
 
本作における課長役でも、哀愁を漂わせながらもパワフルで元気な役どころを好演。視聴者が感情移入しやすい素直な演技に好感が持てる。共演者では、営業13課の同僚として、東野幸治、遠藤章造、田中直樹、田村亮、間寛平が出演。ほかにも謎の男・松本人志をはじめ、藤井隆、田村淳、花紀京、山田花子といった吉本芸人たちが総出演している。

連続ドラマでも、平凡なサラリーマンたちが、不況の中で不満を言いながらも誇りを持って仕事に取り組み、やがて困難を乗り越えるという痛快さが魅力だった。劇場版では、映画らしいスケール感に加えて多彩なゲストの登場も見どころ。大御所俳優・中村の出演も驚きだが、伊東四朗、仲間由紀恵、青島幸男らの登場も彩を添えてくれた。ちなみに青島は、本作の主題歌でもある大ヒット曲「明日があるさ」の作詞者であり、映画では、新バージョンの「明日があるさ」も聞ける。

そんな吉本芸人が多数出演するファンタジックな人情ストーリー「明日があるさ THE MOVIE」が、3月13日(月)にWOWOWシネマで放送される。コロナ禍以降、何かと暗いニュースが多い日本経済だが、こんな時だからこそ、元気をもらえる映画としておすすめしたい。

文=渡辺敏樹

放送情報

明日があるさ THE MOVIE
放送日時:2023年3月13日(月)21:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります