Figure 02の特徴は、スリムでエレガントなデザインだ。マットブラックの「皮膚」で覆われたボディは、スポーツカーのような洗練された外観を持ちながら、高い実用性も兼ね備える。内部のケーブル配線を手足に統合することで、長時間の作業にも耐えうる堅牢性を実現した。

性能も大幅に向上している。バッテリー容量は前モデル比50%増で、連続稼働時間が延長された。さらに、各関節にカスタム設計のモーターを搭載し、パワーと性能を最適化。6つのRGBカメラやマイクロフォン、スピーカーを装備することで、周囲の状況を認識しながら、人間との円滑なコミュニケーションを可能にする。

このFigure 02の登場は、製造業、物流、ヘルスケアなど、様々な産業分野に大きな波紋を起こす可能性がある。すでにBMW工場での実証実験が行われ、基本的なタスクを学習する能力が確認された。競合他社のロボットもテストが進んでおり、ヒューマノイドロボットの実用化競争が激化している。

一方で、Figure 02の人間に近い外観と高度な機能は、労働市場に不安をもたらしている。人間の仕事を代替する可能性が高まる中、社会がどのようにこの新技術を受け入れ、活用していくかが重要な課題となるだろう。

Figure AI Inc.の共同創設者兼CEO、ブレット・アドコックは、今後2～5年での自律型二足歩行ロボットの市場投入を目標としている。6億7500万ドル（約100億円）の資金調達に成功した同社に、今後も注目だ。

【関連リンク】

・人型ロボット「Figure 02」が登場、OpenAI提携で会話もできるロボの第2世代(CNET Japan)
https://japan.cnet.com/article/35222480/