未来型モビリティ「INVO」、CES2025で話題に
2025.1.14(火)
アメリカ・ラスベガスで開催されたCES2025において、特徴的な形状を持つ「INVO」が大きな注目を集めた。一見するとUFOのようなこの機体は、完全自律型AI飛行システムを搭載した次世代型モビリティだ。このプロジェクトを主導するのは、カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とするINVO STATIONだ。開発者であるレオ・カヤリCEOとマケンジー・シェケルズCOOは、共にテスラやシーメンスといった名門企業での経歴を持つ人物だ。
発表されたINVOシリーズには、高級モデルの「VO INVO MOON」、ファミリー向けの「V4 INVO MARS」、そして経済的な「V3 INVO EARTH」の3つのラインナップがある。これらの機体はNVIDIAのAI GPUを基盤とした「INVO DOME」というシステムを採用し、16個の4KカメラセンサーとLiDARセンサーを搭載している。安全性と静音性を両立する12基のモーターが特徴で、プロペラはすべて内部に収納されているため、外部に露出する危険を避けた設計だ。価格は35万ドルで、すでにプレオーダーも開始されている。
現在、INVOはシードステージでの資金調達を進めており、目標調達額は4,900万ドル、企業評価額は7億ドルに達している。同時に、FAA(アメリカ連邦航空局)の認証取得を目指し、今後2年間での実現を計画している。
設計へのこだわりと課題
「INVO」の設計には、過去の発明からインスピレーションを受けた背景がある。その一例が、レオナルド・ダ・ヴィンチの「装甲車」や「空中ねじ」といった創造的なデザインだ。こうした歴史的な要素を現代技術と融合させ、時代を超えた美しさと機能性を両立させる試みが行われている。
INVO STATIONのCEOであるカヤリ氏によると、このプロジェクトの発端は、空飛ぶモビリティが高価すぎて一般人には手の届かない存在であるという問題意識から始まった。同氏は、誰もが購入できる価格帯の製品を開発することを目指し、数多くの試行錯誤を重ねてきたと語っている。その結果、INVOは単なる個人輸送の手段を超え、交通手段全体に新しい選択肢を提供する製品として注目されている。
しかしながら、課題も残っている。例えば、FAAの認証取得や量産体制の確立、さらには都市部での運用に向けたインフラ整備が必要だ。また、現時点では座席の内装や乗客の搭乗方法についての詳細な発表がなく、こうした点が具体化することで市場での信頼性が高まるだろう。INVOの未来がどのような形で実現するのか、その動向に注目が集まっている。
【関連リンク】
・空飛ぶUFO開発中!?AI自動運転モビリティINVOがプリオーダーを開始【CES2025】(Gadgetouch)
https://gadgetouch.com/ces2025/4784/
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TEXT:PreBell編集部
PHOTO:iStock
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