現代の特撮ヒーロー作品との差を埋める、誠直也、宮内洋ら役者陣の演技が与えるもの。映画「秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン!」
2025.3.30(日)
男の子なら誰しもが通ってきた50年の歴史を誇る"スーパー戦隊シリーズ"。その記念すべき第1作といえば「秘密戦隊ゴレンジャー」(1975~1977年、NFT)だ。放送当時は、変身ヒーローものに"戦隊"という図式を取り入れ、女性も含めたヒーロー5人がグループとして登場するという画期的なアイデアが人気を博し、現代に続く普遍的なフォーマットとなった。
(C)石森プロ・東映
そんな「秘密戦隊ゴレンジャー」の初となるオリジナル映画作品が「秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン!」だ。同作は、1976年の「東映まんがまつり」の一編として公開されたもので、放送中だった「秘密戦隊ゴレンジャー」の合間の出来事を描いている。テレビドラマの方にも通ずるのだが、同作の魅力といえば誠直也や宮内洋といったヒーローを演じる役者陣の演技だろう。
今でこそ、"スーパー戦隊シリーズ"はエンタメ界における若手俳優の登竜門的な位置づけとなっており、新人俳優が演じることが多いが、当時は企画自体が新しい試みでもあるため、俳優経験のある役者陣が出演している。誠は特撮テレビドラマ「ファイヤーマン」(1973年、日本テレビ系)で主演を務めた経験があり、宮内も「仮面ライダーV3」で主演を務めた、いわば「特撮ヒーローのスペシャリストが同じグループにいる」という夢のコラボレーションとなっている。
(C)石森プロ・東映
そんな彼らの経験に裏打ちされた熟練された演技が、筆舌しがたいほどにリアリティーを生んでいる。それは、今観ても、現代の"スーパー戦隊シリーズ"と比べて遜色ないほど。当たり前だが、現代の"スーパー戦隊シリーズ"とは違ってCGなどは一切なく、使用しているのは爆薬などの"特効"と呼ばれる特殊効果だけで、あとはカメラワークと画角を駆使して臨場感を創出しており、ミニチュアをアップの画角で撮影することで大きく錯覚させる手法を用いていたり、激しいカット割りを用いてスピード感を出したりと、演出に注視すると「アナログで、ここまでできるのか...」と驚かされてしまうほど工夫が凝らされていることに気付くのだが、映像技術的な点を現代と比べるとやはり分が悪い。しかし、その後塵に拝した部分を、役者陣の演技力が補っている。
例えば、ヒーローとして存在感。当時20代後半という若さながら説得力のある重厚な演技は「地球を守っている」という重責とのバランスがとれているし、アクションにおいてもバタついていない。現在の"スーパー戦隊シリーズ"の"軽やかさ"や"若々しさ""親近感を抱かせる距離感""ポップさ"といった魅力とはまた違った、草創期ならではの"リアルとのフィット感"という存在感がある。これは、キャラクターの一挙手一投足にもにじみ出ており、存在感が堂々とした立ち回りに良い影響を与えており、それが芝居の説得力につながるという好循環を生んでいる。
「特撮ドラマ」という独自の進化を遂げたジャンルとして確立した現代とは違い、ドラマ色が強いが故のリアリティーが、進化の幅を超越して本当に面白い。そのキーポイントとなる誠、宮内ら役者陣の演技が与えているものに注目してみてほしい。
文=原田健
放送情報【スカパー!】
秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン
放送日時:4月5日(土) 17:00~
放送チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
-

上川隆也×中山七里原作で描く重厚な警察ミステリー!組織の闇と対峙する刑事を熱演した「テミスの剣」
提供元:HOMINIS9/5(金) -

多部未華子がハード描写を有する本格ミステリーに初挑戦!DV被害者たちの究極のシスターフッドを描く「連続ドラマW シャドウワーク」
提供元:HOMINIS9/5(金) -

萩原健一、山口智子、室井滋の奇妙な三角関係を軸に心温まる人情喜劇を描いた映画「居酒屋ゆうれい」若き日の豊川悦司と西島秀俊の演技にも注目
提供元:HOMINIS9/4(木) -

ジュノ、テギョン、チャンソンら、2PMメンバーの目覚ましい活躍も...韓国デビューから17周年を迎えたグループの足跡
提供元:HOMINIS9/4(木) -

若き西島秀俊の怪演ぶりが新鮮!哀川翔もクールな演技で魅せる 映画「冷血の罠」
提供元:HOMINIS9/4(木)

