品川ヒロシが仕込む本場の漫才を佐藤隆太、上地雄輔が披露する映画「漫才ギャング」
2025.3.30(日)
映画「漫才ギャング」は、お笑いコンビ"品川庄司"の品川祐が、"品川ヒロシ"名義で発表した同名小説を自身が脚本・監督を担当して実写映画化した作品だ。「木更津キャッツアイ」「ROOKIES」シリーズなどでお馴染(なじ)みの佐藤隆太、「未来からの訪問者」「逃亡弁護士」などで主演を務めた上地雄輔がW主演。主題歌はSuperflyの「Beep!!」が起用されたが、劇中の挿入歌に遊助(上地のアーティスト活動での名義)の「俺なりのラブソング」が使われている。
⒞2011「漫才ギャング」製作委員会
佐藤が演じる飛夫は、保(綾部祐二)と"ブラックストーン"というお笑いコンビで10年活動を行ってきた。キャリアは重ねるものの、鳴かず飛ばずの状態が続き、相方・保から借金苦を理由に"解散"を告げられてしまう。ヤケになった飛夫はトラブルに巻き込まれ、留置所に入る羽目になる。
ピンチの後にチャンスがあると言われるが、そこで大きな出会いがあった。それが上地演じる不良の龍平。ドレッドヘアーでタトゥーが入った体。飛夫とは全くタイプの違う人間だったが、飛夫が気に入ったのが龍平のツッコミのセンス。同じ房に入れられた飛夫は、大きい方の用を足したくなるが、おならを含めた"音"を聞かれたくないと思い、極力音を立てないように気をつける。ところが、意に反して、普段よりも大きな音を立ててしまう。長く響くおならの音に対して飛夫は心の中で自ら"たとえツッコミ"を入れるが、龍平がそれと全く同じツッコミを入れたのだ。青天の霹靂(へきれき)、これこそが運命。そんなに大袈裟(げさ)なことではないかもしれないが、龍平にツッコミの才能があると感じた飛夫は龍平にコンビ結成を提案した。
⒞2011「漫才ギャング」製作委員会
飛夫は一見軽そうに見えるが、実は真面目なヤツだったりする。別れた恋人・由美子(石原さとみ)と再会し、大切さに気づき、彼女が妊娠しているのを知って結婚するところにもそういう性格がうかがえる。龍平は漫才の経験はないが、飛夫が見込んだとおり、ツッコミのセンスがあり、いい感じに飛夫を引っ張っていってくれる。敬語を使わない(使えない)が、熱い思いを持っていることは間違いない。
見た目も含めて、対照的な二人だからこそコンビとしての面白さが際立っている。この「漫才ギャング」の魅力といって最初に挙げることができるのは、実際の漫才師が作っているということ。品川庄司として多くの漫才を作ってきた品川ヒロシだからこそ、劇中でのネタも"本物"であり、テンポの良いやり取りにもリアリティーが感じられる。
⒞2011「漫才ギャング」製作委員会
そして、宮川大輔、千鳥の大悟、オリエンタルラジオの藤森慎吾、ロバートの秋山竜次、森三中の大島美幸をはじめ、多くの芸人が出演している他、金子ノブアキ、笹野高史、成宮寛貴らも登場。信頼関係で成り立っているキャスティングも、作品をよりリアルなものにしている。
品川ヒロシは2008年に「ドロップ」で長編映画の監督に初挑戦し、「漫才ギャング」は2作目となる。以降、2014年に「サンブンノイチ」、2015年「Zアイランド」、2021年は「戦湯 〜SENTO〜」「リスタート」、2023年「OUT」と、コンスタントに映画作品を発表。「ドロップ」に関しては、2023年にWOWOWオリジナルドラマとして自らリブート。映像作品への強い制作意欲が感じられる。今回放送される「漫才ギャング」で、その映像作品への熱い思いも味わってもらいたい。
文=田中隆信
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