菅井友香、『女神降臨』で経験した嫉妬との向き合い方「Kōki,さんの美しさに憧れを感じていた」
2025.3.19(水)

yaongyiのWEBマンガ『女神降臨』の実写映画となる『女神降臨 Before 高校デビュー編』『女神降臨 After プロポーズ編』が、それぞれ3月20日、5月1日に公開される。本作はメイクで人生を切り開いた女の子の"恋"と"夢"を追いかけた9年間の物語。主演のKōki,がすっぴんから別人級メイクで誰もが振り向く"女神"に大変身を遂げる谷川麗奈を演じている。そのKōki,演じる麗奈の恋のライバルとして登場するのが菅井友香演じる川島愛美だ。パブリックイメージとは異なる役柄に挑戦した菅井に、初共演となったKōki,の印象やこだわりぬいた役作り、学生時代の思い出を語ってもらった。

――『女神降臨』は韓国のみならず、日本でも人気の作品です。まずは出演が決まった時の心境はいかがでしたか?
「私もLINEマンガで配信開始した頃に読んでいて、周りでもすごく話題になっていましたし、私自身も夢中になってました。だからこそ、日本で映画化されると聞いた時は驚きましたし、その作品に生徒役として出演させていただけることが本当に嬉しかったです。私が演じる川島愛美は、これまでに出会ったことのないようなキャラクターだったので、その役を任せていただけることに光栄な気持ちでいっぱいでしたし、しっかりと演じきろうと、強い気持ちで挑みました」
――原作を読まれていた時はどんなところに魅力を感じていましたか?
「私自身もメイクが大好きなので、メイクのビフォーアフターがコミカルに描かれているのがとても魅力的に感じました。恋愛模様もキュンキュンしながら読んでいましたね(笑)。でも、そのキュンとするシーンの中にも、生きる上で大切なメッセージが込められていて、『自分自身をもっと愛していこう』と思えるような作品だったのが印象的で。ありのままの自分でいいんだと思わせてくれる、とても素敵な物語だなと感じました」
――完成された映像はご覧になられましたか?
「観ました。まず麗奈のメイクの変化を大きなスクリーンで映し出されるのを見て、『ここまで変化を表現できるんだ』と純粋に驚きました。麗奈が自分のなりたい姿に向かって努力し続ける姿や、2人の男性をはじめとした様々な人との出会いを通じて、自分だけでなく周りの人たちまでも輝かせていく姿に、すごく前向きなエネルギーをもらえる作品だと感じました」
――愛美は菅井さんのイメージとは異なるキャラクターですが、どのように役作りをしましたか?
「原作を読んだ後、韓国でドラマ化された作品も拝見して、さらに今回の台本と照らし合わせながら、それぞれの愛美のキャラクターをどう取り入れるかをまずは考えました。原作では、愛美はセクシーで少し意地悪な一面があり、冷たさやドライな雰囲気なんです。でも、今回の台本を読んで、現場で監督とやり取りを重ねる中で、Kōki,さん演じる麗奈とは対照的な存在になれるように、自分なりに模索しながら役作りをしていきました」
――意地悪な菅井さんが新鮮でした
「そうですよね(笑)。特に意識していたのは、愛美は"自称・女王"という立場で、周りから少し嫌な目で見られることもある一方で、強いカリスマ性やスター性を持って支持される存在でもあるということ。そして、表向きは笑顔で振る舞いながらも、欲しいものを手に入れるためのガッツや行動力があるキャラクターでもあるんです。でも、内面では『好きな人に認められたい』という気持ちを抱えながら、それが叶わないもどかしさや悔しさも持っている。そういった感情の揺れを、自分の中でしっかりと取り入れて、大切にしながら演じていきました」
――そういった意味では愛美にも共感できた?
「最初は、愛美は自分とは正反対のタイプなのかなと思っていました。でも、彼女の気持ちを深く考えていくうちに、実はすごく一途で、欲しいもののために努力を惜しまないところが魅力的だと感じるようになったんです。その芯の強さや、自分の意思を貫く姿勢は、とても素敵だと思いますし、女性として見習いたい部分もあると感じましたね」

――後編では愛美の成長も描かれています
「後編も含めて、愛美が成長し、人として大きくなっていく姿を描けたらいいなと思っていました。過去の自分と向き合いながら前に進み、人を引っ張っていくようなかっこいい女性像を見せられたら嬉しいです。女性の方にも憧れていただけるような存在になっていたらいいなって」
――前後編合わせて9年間の物語になっていますが、10代と20代でどのように演じ分けをされたのでしょうか?
「自分にとって10年ほど前のことになるので、高校生の頃の気持ちを思い出しながら演じるというのは懐かしさもありました。当時のまっすぐな気持ちや素直さを意識しながら演じましたし、逆に年齢を重ねるにつれて、自分自身の心が落ち着いてきたように、愛美も様々な経験を経て、どっしりとした大人の女性へと成長しているように感じたので、後編ではさらに声のトーンを落として、大人の女性らしさが伝わるように演じました」
――愛美は憎まれ役ですが、すごく人間味があって魅力的ですよね
「愛美は前編から後編にかけての成長がとても魅力的だなと、脚本を読んで改めて感じました。後編では夢を叶えた姿が描かれていますが、そこに至るまでの過程には、きっとたくさんの苦労や葛藤があったはずなんですよね。もちろん前編でも彼女の努力や行動力は見えていましたが、描かれていない部分まで想像すると、最初から順風満帆に進んだわけではなく、きっといろんな人とぶつかりながら、それでも信念を持って前に進んできたんだろうなと。特に、後編では立場が変わって、仲間からの信頼や責任を背負うことの重みが増していると思うので、そこを意識しながら演じていました。愛美の魅力は、やっぱりその行動力と根性の強さ、そして大人になるにつれて、ちゃんと人と向き合えるようになった成長の部分なのかなと感じています」
――主演のKōki,さんが演じる麗奈はライバルでもあります。Kōki,さんの印象や撮影現場でのエピソードを教えてください
「Kōki,さんは現場でとても明るくて、話しやすい雰囲気を作ってくださったので、私も楽しい時間を過ごすことができました。学校での撮影時には教室が控え室になっていたのですが、Kōki,さんが空き時間やお昼の時間に隣に座ってくださって、一緒に食事をすることもあったんです。撮影日数自体はそれほど多くなかったのですが、その分、濃い時間を一緒に過ごすことができましたね」
――今回は嫉妬の感情にどうアプローチされましたか?
「純粋に、私自身はKōki,さんの美しさに憧れを感じていた部分もありました。でも、役として向き合う上では、俊くんへの想いが強かったので、『この人さえいなければ』とか、『自分の方が俊くんのことを理解している』といった気持ちを抱きながら、愛美にとって目障りな存在として意識していました」
――恋愛に限らず、何かに対して菅井さんは嫉妬することはありますか?
「もちろんあります。でも、その気持ちは単なる嫉妬というよりも、どこか羨ましいとか憧れという感情にも近い部分があるのかなと思います。それが時には羨望から嫉妬に変わったり、また逆に認めてもらいたいという強い気持ちにつながることもあって。私自身も、これまでの活動の中で『どうしたら見つけてもらえるんだろう』とか『どうしたら評価してもらえるのかな』とすごく考えてきた経験があるので、そういう努力が報われなかった時の悲しさや悔しさ、自分に対する怒りのような感情はとてもよく分かるんです。そうした渦巻く感情を、今回愛美にしっかり投影できたらいいなと思いながら演じていました」

――愛美を演じてみて、自分の中で新たな発見はありましたか?
「こういったライバルのような強いキャラクターを演じるのは初めてだったのですが、すごく楽しかったです。普段の生活では絶対にできないような大胆な行動や、社会で生きていく上では抑えなければいけないような感情をそのまま表現できるのが、演じていてとてもスカッとしましたし、この役に出会えてよかったなと思いました。こういう役をもっと演じていけたら嬉しいなと、新たな発見がありましたね。個人的には自分の目元についてあまり好きではないというか、少し目がきつく見えるところが気になっていたんです。でも、今回はあえてその特徴を役に活かせたらいいなと思いましたし、いつもとは違うメイクや、ほくろをつけたビジュアルもすごくしっくりきました。この作品自体が自分を受け入れることの大切さを描いていますが、愛美を演じることで、私自身もこれまでコンプレックスだと思っていた部分をどんどん活かしていきたいと思えるようになったのが、大きな収穫でしたね」
――今回は学校が舞台ですが、もし菅井さんが学生時代に戻れるとしたらどんなことをしてみたいですか?
「私は女子高に通っていたのですが、女子高ならではの青春をしっかり味わえたなと思っていて。でも、ひとつ後悔しているのは、もっとちゃんと授業を聞いておけばよかった...(笑)。大人になってみると、あれだけ学べる環境があるのは本当に貴重だったんだなと実感します。もちろん、当時も真面目に授業を受けようとはしていたんですけど、やっぱり隣の子とおしゃべりしちゃったり、眠くなってノートを途中で書けなくなったりすることがあったんです。今思えば、先生に恥ずかしがらずにもっと質問したり、積極的に勉強に取り組んでいればよかったなと感じます」
――菅井さんのパブリックイメージだと優等生を思い浮かべる方も多いと思います
「どちらかといえば、真面目に勉強にも取り組んでいたと思うんですけど、ちゃんと聞いてるはずなのに、テストの成績が良くなかったタイプだったんですよね(笑)。一番厄介というか...。私は授業もできる限りちゃんと聞いていたし、態度も決して悪くなかったんですけど、それでもなぜか成績が伸びなかったんです。でも、学校以外でも最大限に勉強できる環境を整えてもらっていたので、それには本当に感謝していますし、環境があるだけじゃなくて、自分の理解の仕方とか、勉強のやり方をもっと工夫すればよかったのかなとも思います」

――麗奈がメイクと出会うことで人生を好転させるストーリーですが、菅井さんの人生を大きく変えたものはありますか?
「人生を大きく変えたのは、やっぱり所属していたグループの存在です。19歳の時に、学生時代にオーディションを見つけて飛び込んで、それが今年で10年になります。正直、当時は10年も続けられるとは思っていませんでしたが、思い切って挑戦して本当によかったなと思っています」
――あの時踏み出した一歩が今の菅井さんに繋がっているわけですもんね
「そうですね。オーディションに飛び込んだ自分の決断もそうですが、何よりも見つけてくださった方々や応援してくださる皆さんには感謝してもしきれません。あの頃はただ純粋にアイドルに憧れていて、その憧れが自分を突き動かしてくれたんだと思います。何も考えずに『やりたい!』という気持ちだけで飛び込んだけど、その思い切りがあったからこそ、今の自分があるんだなと改めて感じます」
――菅井さんとしては本作のどこに注目して観てほしいですか?
「映画は本当にキュンキュンできて、何よりも画面が美しくて眩しいので、観ていただいたら、きっとすごくポジティブな気持ちになれると思います。前編では学生時代のキラキラとした青春が描かれて、後編では少し大人になった恋愛模様が繊細に描かれているので、どちらも合わせて観ることで、より満たされる作品になっているので、前編後編どちらも楽しんでいただけたら嬉しいです。そんな中で、愛美も自分の好きなものに向かって、とにかく全力で突き進んでいきます。彼女の強いガッツや行動力に、少しゾクッとするような瞬間もあるかもしれないんですけど、その中で見えてくる彼女の成長も感じてほしいです」
取材・文=川崎龍也 撮影=MISUMI
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