永山瑛太、生田斗真、石原さとみらが若手時代に出演、生きることの意味と命の重さを考えさせてくれる良作「ヴォイス~命なき者の声~」
2025.3.16(日)
2009年1月にフジテレビの「月9」枠で放送された「ヴォイス~命なき者の声~」は、瑛太(現・永山瑛太)が初めて連続ドラマの主演を務めた作品だ。ラブロマンスのヒット作を量産した同枠には珍しく、本作は法医学ゼミの医学生たちが生と死に向かい合い成長していく青春物語である。主演の瑛太は、前年のNHK大河ドラマ「篤姫」で演じた小松帯刀役が評判となり、「月9」初主演の座を射止めた。瑛太が演じるのは、東凛大学医学部「法医学ゼミ」の加地大己。「心臓外科学ゼミ」を志望していたが、法医学教室の佐川文彦教授(時任三郎)に素質を見込まれて法医学ゼミに引き抜かれる。同ゼミの仲間には、大病院の跡継ぎで、父親への反発心から法医学ゼミを志望した石末亮介(生田斗真)、医学部一の才女・久保秋佳奈子(石原さとみ)、お人好しのいじられキャラ・桐畑哲平(遠藤雄弥)、元不良の熱血漢・羽井彰(佐藤智仁/現・佐藤祐基)らがいる。
医学生たちの青春群像劇を軸にしながら、死者の「声」を聞くという形で当人やその周辺の人々から得た情報に基づき、死んだ人が死に至るまでの背景や真相を解き明かす推理ドラマ的な側面もある。一話完結スタイルで、毎回"失われた命のメッセージ"に迫り、生きることの意味や命の重みを引きだそうとする医学生たちの奮闘を描く。ヒューマンドラマとしての完成度が極めて高く、「泣けるドラマ」としても評判を呼んだ。

第一話のストーリーを紹介しよう。東凛大学医学部4年の加地大己(瑛太)は、志望していた「心臓外科学ゼミ」に不合格となる。親友の石末亮介(生田斗真)は、一番人気のゼミだから仕方がないと声をかけるが、大己は自分が本当は合格していたのに落とされたのではないかと疑念を抱く。法医学教室の佐川教授(時任三郎)は真相を問い質す大己に、「生きている人間だけではなく、亡くなった人の声に耳を傾ける医学があってもいい」と言い、大己をゼミに入れた理由を「法医学に向いていると思うから」と明かした。後日、佐川の研究室には大己、亮介、久保秋佳奈子(石原さとみ)、桐畑哲平(遠藤雄弥)、羽井彰(佐藤智仁)のゼミ生5人と、助教の夏井川玲子(矢田亜希子)の姿があった。佐川は学生たちに、「死者の体はその人が最後に伝えたかった言葉を明確に語りかけてくれる。法医学者にしか聞こえない言葉や声をつなぐのが自分たちの仕事だ」と、語りかける。やがて、南府中署の刑事・大和田敏(山崎樹範)から遺体の解剖を依頼され、佐川による解剖が行われる。ゼミ生の誰もが解剖の段取りに目を奪われている中、大己の興味をひいたのは、男性が何を考え、どんな人生を送ってきたかということだった...。

本作の魅力は、死者の「声」を聞くことが出来る医者を主役とし、真実を解明することで残された遺族の今後の人生への向き合い方が変わるという考えが示されるという新鮮な視点にある。視聴者は、毎回「生と死」という重厚なテーマについて深く考えさせられる。
一見重くなりがちな作品に思えるが、青春ドラマらしい爽やかさも持ち、特に瑛太演じる大己が、普通は気にならないような素朴な疑問を徹底して語る場面が面白い。例えば、「すき焼き」に対して、「生卵と混ぜるのがわからない」などと疑問を呈し、「自分は牛丼と卵かけご飯に分けたほうがいい」と、頑なに謎な主張をするのだ。ただ、抜群の勘の良さと自由な発想力を有し、優れた観察力を発揮するので医学生としては極めて有能。そんな個性的な人物を巧みに表現する瑛太の演技力にも唸らされる。大己に引っ張られるように、5人の仲間が意見を戦わせながらも結束していく姿も清々しい。GReeeeNによる主題歌「刹那」は歌詞、曲調ともに爽やかで力強く、ドラマの世界観にぴったりで耳に残る。
脚本の金子茂樹は、本作の前年に美大生の群像劇を描いた「ハチミツとクローバー」(フジテレビ系)でも注目され、青春群像劇はお手のもの。本作にも出演する生田斗真とタッグを組んだ「俺の話は長い」(2019年・日本テレビ系)で向田邦子賞を受賞するなど、現在も勢いがある脚本家だ。
そんな金子の筆致が冴えわたり、名言の宝庫とも言われた「ヴォイス~命なき者の声~」は、もう16年前の作品だが、キャストの若さこそあれ、今見ても古さはまったく感じない。永山瑛太、生田斗真、石原さとみらの演技に注目しつつ、命の重みと生きることの意味に真っすぐに目を向けた貴重なヒューマンドラマとして、再び注目してほしい良作である。
文=渡辺敏樹
放送情報【スカパー!】
ヴォイス~命なき者の声~
放送日時:2025年3月26日(水)12:30~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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