野田秀樹×QUEENによる「伝説的」舞台で松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳らが熱演!2022年のワールドツアーも注目を集めた「Q」: A Night At The Kabuki
2025.3.6(木)

日本演劇界を牽引し続ける劇作家・野田秀樹。1993年に「NODA・MAP」を設立し、「キル」「赤鬼」「贋作 桜の森の満開の下」のほか、枚挙に暇がないほど数多くの話題作を発表してきた。東京芸術劇場芸術監督や多摩美術大学名誉教授も務め、歌舞伎の脚本・演出を手掛けるなど、現代演劇の枠を超えた多彩な創作活動を行なっている。
演劇界のカリスマ的存在である野田が、世界的ロックバンド・QUEENとコラボレーションした伝説の舞台がNODA・MAP「Q」: A Night At The Kabukiだ。2019年の初演が第27回読売演劇大賞で最優秀作品賞を受賞した本作。3年後となる2022年の再演ではロンドン公演を含む、東京・大阪・台北と世界の4都市を巡るワールドツアーを成功させた。

そんな傑作の初演となる2019年の東京公演収録映像が、3月21日(金)にWOWOWライブで放送される。本作は、ロック史に燦然と輝くQUEENの名盤「オペラ座の夜」の世界観をもとに、野田が歌詞を徹底的に読み込み、かねてから野田の頭にあったシェイクスピアの不朽の名作「ロミオとジュリエットの"その後の物語"という着想に結びつき、創り上げた舞台。

対立する間柄にも関わらず恋に落ちたモンタギュー家の一人息子ロミオとキャピュレット家の一人娘ジュリエット。動乱の時代の中、すれ違いによって2人は命を落とす。しかし、本作はすれ違って死を迎えるはずの2人がもし生きていたら...という設定で描かれた戯曲となっている。両家の対立構造を、平家と源氏の争いに置き換え、2組のロミオとジュリエットが14世紀のイタリアから12世紀の日本に降臨。過去と現在のエピソードが次々と入れ替わり、"2人のジュリエット"と"2人のロミオ"がそれぞれ登場する。
若き日のロミジュリ、源の愁里愛(じゅりえ)役には広瀬すず、平の瑯壬生(ろうみお)役には志尊淳がキャスティングされた。本作が舞台初挑戦となった広瀬は、激しい恋にひた走る若き愁里愛を熱演。恋する乙女の輝く表情から一変、薬を口にするか葛藤し、瑯壬生との別れに絶望し打ちひしがれる。鬼気迫る表情で心の内を露わにした。相手役の瑯壬生を演じた志尊は、荒々しさの残る若き青年をエネルギッシュに体現。10代の頃から観劇していたという憧れの舞台に高い熱量で挑んだ。
そして、生きながらえた後の2人、それからの愁里愛役を松たか子、それからの瑯壬生役を上川隆也が演じた。本作で野田作品には「逆鱗」以来5作品目となった松は、堂々たる演技で生き生きと物語を牽引。もう一人の若き日の自分を演じる広瀬や相手役の上川とも息のあった掛け合いを見せる。また、NODA・MAPにこそ初参加であったが、数多くの舞台をこなしてきた上川。TVドラマでの佇まいとはまた違う、舞台俳優としての圧倒的な存在感を放つ。その眼差しや声には、志尊が演じる若き日の姿、後悔や深い愛が滲み、緩急のある演技でNODA・MAPの世界観に観客を惹き込んだ。
楽曲からインスパイアを受けて野田が執筆した数々のシーンとともに、原盤の音源およびライブ盤のレコーディングトラックを公式に使用。どの曲がどの場面で使われるのかも楽しみにしたい。名曲の数々と美しく切ないラブストーリーに野田秀樹の世界が溶け合い、出演者たちの熱演がこれまでにない衝撃と感動を生み出した。
文=中川菜都美
放送情報【スカパー!】
NODA・MAP「Q」: A Night At The Kabuki
放送日時:2025年3月21日(金)17:45~
チャンネル:WOWOWライブ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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