リーダーとして奮闘するバットマン演じたベン・アフレック。ヒーローたちとの共闘描く「ジャスティス・リーグ」
2025.2.10(月)

ハリウッド映画といえば、そのスケールの大きさに驚かされる。一人でも主役を張れるスーパーヒーローたちが一堂に会す「アベンジャーズ」シリーズなどはその代表ともいえるが、「DCコミックス」バージョンである「ジャスティス・リーグ」も魅力では決して負けてはいない。
「ジャスティス・リーグ」では、スーパーマン(ヘンリー・カヴィル)亡き世界に現れた過去最凶の敵を倒すため、バットマン(ベン・アフレック)とワンダーウーマン(ガル・ガドット)がヒーローたちを集めたドリームチームを作り上げる。アクアマン(ジェイソン・モモア)やフラッシュ(エズラ・ミラー)を仲間に加えた"ジャスティス・リーグ"が破滅の征服王であるステッペンウルフ(キアラン・ハインズ)と激しいバトルを繰り広げていくという物語となっている。

「ジャスティス・リーグ」(C) 2017 Warner Bros. Entertainment Inc. and RatPac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved
同作品の主人公はバットマンことブルース・ウェインだ。バットマンはゴッサム・シティを守るダークヒーローとしておなじみの存在だが、これまでと印象が大きく異なるのが特徴のひとつ。孤高のヒーローとして暗さとクールさが際立っていたが、今回は強大な敵に立ち向かうためにチームをまとめるリーダーシップを発揮する姿が見られる。
その"温度差"を巧みに調節できているのはさすがベン・アフレックというとこと。バットマンの姿で戦うときは復讐や恐怖をモチーフとする薄暗い過去を感じさせながら、普段のウェインのときはいい身なりをした優秀な上司のように見えてくる。DCコミックス作品に明るくなければ、バットマンとウェインが交互に登場すると、同一人物という事を忘れてしまうほどだ。表情や声のトーン、佇まいなどで2つのキャラクターは完璧に差別化され、他のヒーローたちとは一線を画す存在感を放っている。
「アベンジャーズ」でリーダー的な存在であるアイアンマンと重なる部分もあるが、今作でのバットマンの立ち位置はより複雑なようにも感じる。それもそのはず、ワンダーウーマンやアクアマン、フラッシュなどが特殊能力を持つ一方で、バットマンは生身の人間。超人的な能力は持っていないし、自身の能力を「金持ち」と言い放つほど。実際、バトルの際にも後方支援的な役割が多く、自らの強さを冷静に判断して動いているように見えた。
もちろん、バットマンとして戦っているときはヒーローとして頼もしいのだが、ウェインに戻ったときは傷ついた姿を見せ、一人の人間として苦労しながらチームを牽引する働きぶりはどこか共感さえ覚えてしまう。そんなふうに思いを馳せてしまうのもアフレックだからなせる業ではないだろうか。

「マン・オブ・スティール」(C) Warner Bros. Entertainment Inc.
おそらくウェインが抱えていた苦悩を一人で解決してしまうのがスーパーマン。まさにその名にふさわしい戦いぶりで、圧倒的な強さは作品内でも頭ひとつもふたつも抜けている。敵と戦う上で一切の不安を感じさせない、まさにヒーローというべき存在感だった。
そんなキャラクターは『マン・オブ・スティール』(2013)からヘンリー・カヴィルが演じるが、その出で立ちは古き良きスーパーマンそのもの。きちっとした髪型と端正な顔立ちは潜在的に「守ってもらえる」という安心感を与えてくれる。だからこそ、復活した当初、敵と認識して戦うスーパーマンは恐ろしいのだが、最後に味方として駆けつけてくるシーンはお約束ながら胸が高鳴ってしまう。
様々な特徴を持つキャラクターがひとつの目的に突き進むストーリーはやはり爽快感がある。その中でも埋没しない個性を発揮していたアフレックやカヴィルには改めて驚くばかりだ。
文=まっつ
放送情報
スーパーマン・リターンズ
放送日時:2025年2月22日(土) 15:45~
チャンネル:WOWOWプラス
マン・オブ・スティール
放送日時:2025年2月22日(土) 18:30~
チャンネル:WOWOWプラス
(C) Warner Bros. Entertainment Inc.
ジャスティス・リーグ
放送日時:2025年2月22日(土) 21:00~
チャンネル:WOWOWプラス
(C) 2017 Warner Bros. Entertainment Inc. and RatPac-Dune Entertainment LLC. All rights reserved
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