唐沢寿明が日本版ジャック・バウアーを熱演した「24 JAPAN」、本家「24 -TWENTY FOUR-」とはココが違う!
2023.3.5(日)

キーファー・サザーランドが不撓不屈のエージェントであるジャック・バウアーを演じたアメリカのドラマ『24 -TWENTY FOUR-』。2001年、アメリカで同時多発テロが起こった9.11の直後から放送が始まり、連邦機関テロ対策ユニット(CTU)に所属しテロリストを容赦なく殲滅するジャックに共感が集中。「物語上の24時間を1時間ずつ24話で描く」というコンセプトでシーズン8まで展開し(他に特別編あり)、世界的なヒット作となった。
その日本版が2020年に放送された「24 JAPAN」。ジャック・バウアーに当たる主人公・獅堂現場(しどう・げんば)を演じるのは唐沢寿明。射撃の名手であるなど戦闘能力が高く、CTU内の信頼も厚いという設定はジャックと同様。プライベートでは妻・六花(木村多江)と10代の娘・美有(桜田ひより)との3人家族というのも同じだ。そして、アメリカ版シーズン1をベースに、日本で総選挙が行われ、新しい国のトップが決まる前夜、その首相候補を殺すというテロリストたちの恐るべき暗殺計画が始まる。

(C) 2020 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
唐沢は、以前からアメリカ版のファンだったということもあり、常に厳しい判断を迫られる獅堂をリアルに存在しそうな人物として演じている。CTU内にはテロリストへの内通者がおり、上司や部下、同僚の誰を信用していいのか、わからない状態で危険な敵と渡り合う獅堂。そんなときに夜遊びに出かけた娘が失踪し、その娘を探しに行った妻も敵の手に...。あっちもこっちも大変な状況だけれど、自分がなんとかするしかない。これぞジャック・バウアーの真骨頂。唐沢は俳優デビュー前にスーツアクターの訓練を受けていたこともあり、アクションシーンにもその身体能力が活かされている。

(C) 2020 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
アメリカ版と異なるのは、シーズン1で展開したのが初のアフリカ系大統領となったデイビッド・パーマーの暗殺計画だったのに対し、日本版では仲間由紀恵演じる朝倉麗(あさくら・うらら)が初の女性総理になる瞬間を描く点。実は、アメリカ版は政治の描写で時代の先を行っており、パーマー大統領が登場したのは2009年のオバマ大統領就任より8年も早かった。シーズン7ではまだ現実では誕生していない女性大統領が登場し、朝倉麗はそちらのイメージも重ねられているのかもしれない。
朝倉を演じる仲間は、政治家としての聡明さと慎重さを落ち着いた演技で表現。「この人(朝倉)なら首相になれるかもしれない」と思わせる説得力がある。貫禄があるということでは変わっていないが、とても20年前は「ごくせん」のヤンクミを演じていた人とは思えない。朝倉は優しい夫(筒井道隆)と一男一女に恵まれ、一見、家庭も順調そのものだが、実はそうではないとわかってくる展開も見どころだ。

(C) 2020 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
他のキャストも、アメリカ版でおなじみのCTUメンバーを誰が演じているかを見るだけでも楽しい。ジャックとは公私ともに関係深い、美人で有能な捜査官のニーナ・マイヤーズは、栗山千明が演じる水石伊月に。その水石と交際中の分析官・南条巧(池内博之)はトニー・アルメイダがモデルだ。ジャックとのコンビで有名なのはクロエという女性分析官だが、アメリカ版シーズン3からの登場なので、今回の日本版には相当するキャラクターがいない。もともとクロエのポジションにいた暗号解読係のジェイミー・ファレルに当たる明智菫を朝倉あきが演じている。
また、ジャックの娘キンバリー(キム)・バウアーはアメリカ版のヒロイン的存在で、毎回、勝手な行動をしてはジャックを窮地に陥れていたので、海外ドラマファンの間では"困ったちゃんキャラ"として有名だったが、日本版では2022年に「silent」で注目された桜田ひよりがそのポジション。10代ならではの反抗心と純粋さを見事に表現している。
文=小田慶子
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