西田敏行が演じるどこか愛らしい澁澤榮一が魅力的なドラマ「雲を翔びこせ」
2024.11.26(火)
2024年の10月に惜しまれながら生涯、現役で逝去した名優・西田敏行。1967年にドラマ「渥美清の泣いてたまるか」でデビューし、1978年に大河ドラマ「西遊記」の猪八戒役で注目され、1980年には主演ドラマ「池中玄太80キロ」でブレイクを果たした。そんな西田が近代日本の経済の礎を築いた澁澤榮一を演じた主演ドラマが「雲を翔びこせ」(1978年)だ。
澁澤榮一といえば大河ドラマ「青天を衝け」で吉沢亮が主演したことで話題になったが、高良健吾が演じた渋沢の従兄弟・喜作を、「雲を翔びこせ」では昔から坂本龍馬に心酔していることでも知られる武田鉄矢が演じている。青年期を中心に澁澤榮一の数奇な人生を駆け足で描いたのが本作であり、ドラマは血洗島で藍玉作りや養蚕などを営む大きな農家のボンボンの長男・榮一が千代(池上季実子)と祝言をあげるところからスタート。周囲が面食らうほど好奇心旺盛で、行動力は鉄砲玉並みの榮一を西田が持ち前の大らかさと愛らしさで演じている。そして、プロデューサーの手腕なのか、驚かされるのが個性溢れるキャスティング。榮一の従兄である問題児・長七郎を当時23才のロックミュージシャン・Charが演じ、一瞬とは言え、水戸藩士の役で美術家・横尾忠則も出演。俳優陣も片岡孝夫、田村高廣(正和の兄)、石坂浩二、柴俊夫、平田満、大和田伸也など昭和を彩った書ききれないほどの豪華な顔ぶれであり、ナレーションを渥美清が担当している。
■腹の据わった正直者ゆえ、大物たちに愛される男を西田が好演

黒船が来航し、幕府の在り方に疑問を抱いていた榮一は同じ志を持つ喜作(武田)と共に長七郎(Char)がいる江戸に向かう。倒幕の運動資金を集めるためにみんなで井戸掘りをしていた時にその度胸に目をつけたのが後に将軍になる一橋慶喜の用人・平岡(田村)。「使ってやってもいい」と言われ、お調子者の榮一は咄嗟に「是非とも」と答えてしまい、喜作に呆れられる。しかし、倒幕計画の一環で濡れ衣を着せられ役人に追われる身となった榮一と喜作は逃げ道がなくなり、期せずして慶喜(片岡)の家臣になり、幕府側の人間になってしまう。尊王攘夷の思想を持ち続けている喜作はジレンマに苦しむが、池田屋事変も勃発する中、人の血が流れるのを憂い、百姓の出であることを隠さない榮一は喜作が止めるのも聞かず、「物事はやってみなきゃわからん。人には会ってみなきゃわからん」とウィンクし、西郷隆盛に逢いに行く。侍の世の終わりを察知し、好奇心と柔軟な発想で突き進む主人公を西田が好演。故郷に帰るたびに千代に「すまん、すまん」と、江戸や京都に飛んでいってしまう軽やかな演技も西田らしい。
■西田と武田の熱演がその後の俳優としての躍進を予感させる

榮一は将軍になった慶喜に万国博覧会が開催されるフランスに行ってくるように命じられ、青春期の熱い夢を失くしてしまった榮一に喜作は絶縁を言い渡す。フランスで民があってこそ国であることを学んだ榮一が帰国したのは明治元年。新政府の大蔵省に呼ばれることになるが、資金はなく、民に負担を強いる政府に榮一は疑問を抱く。そんな時に幕府に刃向かい囚われの身だった喜作が戻ってきて、百姓のための幕府を作るという初心を忘れたと榮一に怒鳴る。髪を振り乱して取っ組み合いになる場面は西田と武田の熱演が印象的だ。選んだ道は真逆のように見えて、描いているものは同じ。榮一は大蔵省に辞表を出し、民のための銀行を作ると決意する。政府とのやりとりは今の時代に照らし合わせてもリアルで、西田演じる澁澤榮一に魅了される。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
雲を翔びこせ
放送日時:12月22日(日)22:00~
放送チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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