上野樹里、貫地谷しほりらが見せる自然で見事な感情表現!気弱な男子生徒を演じる平岡祐太にも注目の映画「スウィングガールズ」
2024.11.5(火)

■ジャズブームを引き起こした映画「スウィングガールズ」
「スウィングガールズ」は2004年に公開された映画で脚本・監督を矢口史靖が務めた。矢口は「ウォーターボーイズ」でも知られた監督だが、その色合いが出た青春劇に今作もなっている。舞台は東北地方になっており登場人物の多くが山形弁を使う。物語は吹奏楽に所属する中村拓雄(平岡祐太)が野球部を応援している最中、鈴木友子(上野樹里)ら13人の落ちこぼれ女子生徒が届けた弁当が食中毒を引き起こし、吹奏楽部部員の欠員補充の形で臨時入部するところからはじまる。中村の咄嗟の判断により課題の楽曲はジャズに。楽器など興味もなかった女子生徒たちだが徐々に楽器の楽しさに目覚め前向きになっていくが、吹奏楽部部員の復活が間に合い泡沫の時間になってしまった。それでも楽器を諦めきれない女子生徒たちはお金を貯め新たなバンドを作ることに奔走していく。
13人の女子生徒の中でメインキャストとなっているのは上野樹里演じる鈴木と貫地谷しほり演じる斉藤良江、本仮屋ユイカ演じる関口香織の3人でこれに加えて平岡祐太演じる中村が物語の中心となっていく。
■自然な芝居が光る上野樹里と貫地谷しほり

(C)2004 フジテレビジョン/アルタミラピクチャーズ/東宝/電通
この4人の芝居はとても自然だ。本当に東北の田舎にある学校の一幕を覗き見しているかのような気分になれる。特に上野の芝居は表情の変わりようが凄く学生のあどけなさと無邪気さを残しながら喜怒哀楽を表現しており、この作品が上野の出世作となったのも大変納得の芝居だ。鈴木の親友である斉藤を演じる貫地谷も上野に負けず劣らずの芝居をみせる。斉藤というキャラクターが鈴木ほど喜怒哀楽の激しいキャラクターでもないため、上野よりも貫地谷の芝居が控えめにみえるかもしれない。しかし、鈴木の良き友としてのポジションを的確に演じているといえるだろう。キャラクターに対して違和感がない芝居は素晴らしい。
■作中のキーパーソンである2キャラクターを演じる本仮屋ユイカと平岡祐太
関口は元々鈴木と斉藤のコミュニティには属していない控えめな女子生徒だ。眼鏡をかけた本仮屋のヴィジュアルも相まって真面目な印象が強い。しかし、作中のバイトで暴走する鈴木についていく辺り何処か変わり者なのだろう。鈴木もはじめは関口を友達としては認識していなかったが、バンドを作るために奔走する過程でお互いに認め合う友達になっていった。本仮屋は落ち着いた芝居をベースにしているが、だからこそ鶴の一声とも呼べるシーンとのギャップが強まる。これは是非、実際のシーンで楽しんで欲しい。
最後に唯一の男子メンバーである中村は元々気弱な生徒だ。吹奏楽部でピアノをやりたかったがシンバルになり怒られ続けていた部員で、女子生徒たちも弱虫のような印象を持っていたが意外とそうでもなく、言うべきところは言う力強さも持っている。平岡はそんな弱さと強さのバランスを兼ね備えた丁度いい芝居をしている。唯一、スクリーンに多く登場する男子という面でも大きな存在感を放っており、この作品のキーパーソンといってよいだろう。
この作品は今観ても色褪せない面白さを持っている。是非、一度ご覧あれ。
文=田中諒
-
K-POP第2世代を象徴する、東方神起・ユンホ、BIGBANG・D-LITEが「過去の恋愛」を打ち明ける場面も...カリスマたる所以が見え隠れする意外なプライベート
提供元:HOMINIS7/15(火) -
綾瀬はるか、堀北真希が演じた「白夜行」とは違う?主演のソン・イェジンが体当たりの演技を見せたR18+の韓国版「白夜行 ~白い闇の中を歩く~」
提供元:HOMINIS7/15(火) -
萩原利久がヒーローを目指す、引っ込み思案の少年を演じた異色のSF時代劇「大江戸スチームパンク」
提供元:HOMINIS7/15(火) -
コロナ禍の高校生を演じて桜田ひより&水沢林太郎が思ったこと 映画「この夏の星を見る」インタビュー
提供元:HOMINIS7/14(月) -
トリンドル玲奈の撮影現場に持ち込む"推し"とは?【#推シゴトーク】
提供元:HOMINIS7/14(月)