当時19歳、神木隆之介の熱と爽やかさを感じる演技が光る!朝井リョウの小説が原作の映画「桐島、部活やめるってよ」
2024.9.26(木)
 
	子役時代から活躍し、今や国民的俳優として存在感を示す神木隆之介。昨年公開の主演映画「ゴジラ-1.0」は国内外で高い評価を得ており、神木は第47回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞。昨年放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」でも秀逸な演技を見せ、SNSや芸能ニュースを賑わせた。
10月からは主演ドラマ「海に眠るダイヤモンド」の放送も控えている。ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」や、8月に公開された映画「ラストマイル」を手掛けた"脚本・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子"の強力チームによる話題作だ。
石炭産業で昭和の高度経済成長を支えた長崎県・端島と、現代の東京を舞台にしたこの作品で、神木は1人2役に挑戦。強力チーム×神木の演技力がどんな相乗効果を生み出すのか、見逃せない作品となることは間違いないだろう。
■国民的俳優・神木隆之介を語るうえで外せない作品「桐島、部活やめるってよ」
そんな神木の長いキャリアの中にあって抑えておきたい作品が、2012年公開の映画「桐島、部活やめるってよ」だ。原作は人気作家・朝井リョウのデビュー作で、高校のスター的存在だったバレー部キャプテンの桐島が突然部活を辞めて姿を消したことを発端に、変化する生徒たちの心情や人間模様を描いた青春群像劇だ。
本作で神木が演じるのは、映画研究部に所属するオタク風の生徒・前田涼也。映画のコンクールで1次予選を通過したことから、それなりに実力はあるようだ。学校ではいつも、親友の武文(前野朋哉)とつるんでいる。
■キラキラ同級生の中にあって、冴えないが熱を持つ男子・涼也を好演
 
 (C)2012「桐島」映画部 (C)朝井リョウ/集英社
群像劇である本作には、他にも多くの生徒が登場する。桐島の彼女・梨紗(山本美月)や、中学時代に涼也と仲が良かったバトミントン部のかすみ(橋本愛)、桐島の親友で野球部所属の宏樹(東出昌大)。そんなキラキラした生徒たちと比べると、どうしても涼也は冴えないように見える。
教室の入口で立ち話している時はクラスメイトとぶつかって雑誌を落し、体育の授業ではサッカーボールを蹴ろうとしてズッコケる。ただ、映画に対しては信念があるようで、大好きなゾンビをテーマにした台本を顧問の先生に否定された時には、強い口調で反論する。その時のしっかりした眼差しと口調で、涼也の映画への想いが伝わってくる。
そして桐島が部活を辞めたことが広まると、生徒たちの間に動揺が走り、彼らの日常が微妙に変化してゆく。桐島と連絡が取れず落ち込む梨紗。桐島を待つためにやっていたバスケができなくなり、乾いたムードになる宏樹ら男子グループ。桐島に代わってレギュラー入りするも実力不足に悩むバレー部の小泉(太賀)。彼らの想いと心情がそれぞれの視点で描き出されてゆく。
そんな中で涼也は、顧問のアドバイスに逆らい、自分のやりたいことに熱を注ぐようになる。「作りたいものを作ろう!」とむさ苦しい部室で語ったり、学生らしいチープな小道具でも撮影に夢中になったり。撮影現場の近くでサックスを吹く女子と言い合いになるシーンでは、普段おとなしい涼也が高ぶる様子がなんだか可愛く、かつ熱を感じる。
ラストでは、桐島を探すクラスメイトたちと涼也たちが屋上でぶつかり合う。そこではコミカルな演出を交えつつも、それぞれが想いと熱を炸裂させる。
恋したり、友人を大切に想ったり、部活に熱中したり。桐島が部活をやめたことによって浮かび上がったそれぞれの想い。それを持つ彼らの姿は熱く、爽やかだ。最後の最後に、大好きな映画のこと、使っているカメラへのこだわりを照れながら語る、涼也の素直な笑顔も。
本作の評価は高く、第36回日本アカデミー賞最優秀作品賞ほか多くの映画賞を受賞。神木も本作と他1作で、第4回TAMA映画賞の最優秀新進男優賞を受賞している。この時神木は19歳。青春を体現した神木隆之介の好演を、本作で存分に味わってほしい。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
桐島、部活やめるってよ
放送日時:2024年10月21日(月)19:15~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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