かが屋だからこそ出せる味わいが作品を新しいジャンルに昇華させた、新感覚エンターテインメント「この動画は再生できません」
2024.8.15(木)

原田泰造、塚地武雅、児嶋一哉、飯尾和樹、秋山竜次など、お笑い芸人の演技力が高いのは周知の事実であるが、そのほとんどがコント師であることにお気付きだろうか。それは、コント師たちは短いネタ時間の中に笑いどころはもちろん、ストーリー性やキャラクター設定も詰め込んで表現しなければならず、"演技"という表現能力の重要度が極めて高いからだ。そんな中でも特に演技力で魅せるコンビが、かが屋だ。
かが屋といえば、「キングオブコント2018」で準決勝に進出したことで注目を集め、「キングオブコント2019」「キングオブコント2022」「第45回ABCお笑いグランプリ」では決勝に進出するなど、人気、実力共にトップクラスの若手コント師。日常のワンシーンを切り取ったような、身近にある"気まずさ"をクローズアップしたシチュエーションコントを得意としており、キャラクターのおかしな言動をツッコんで笑わすのではなく、2人のやり取りで気まずさを構築して笑わせるという極めて演劇性の高いネタをする。その演技力は折り紙付きで、加賀翔、賀屋壮也共に映画やドラマに役者として出演する機会も多い。
そんな彼らが主演を務めるホラーミステリードラマが「この動画は再生できません」(2022年)だ。

(C)2022「この動画は再生できません」
心霊ホラーDVDシリーズ「ガチ恐」の新作編集現場を舞台に、視聴者から送られてきた心霊動画を、編集マンの江尻(加賀)とオカルトライターの鬼頭(賀屋)が検証していくというもので、一見心霊現象に見える動画の裏に隠された真実を暴くという内容が新しいのだが、動画の内容とは別の2人のやり取りが作品をこれまでにない新しいジャンルへと昇華させている。
設定としては、新作DVDに入れる視聴者投稿動画を選定するために、視聴者から送られてきた心霊動画を確認していくというもので、 "心霊風"を装っている動画の映像トリックや編集技術を暴いて、収録候補から外すという流れの1話約30分のドラマであるため、時間的に2人による掛け合いは少ししかない。しかし、その短い時間の中で、雇い主だが無理を聞いてもらっているという鬼頭と江尻の微妙な関係性を芝居で表現しつつ、掛け合いの中でも"おかしみ"をしっかりと注入しており、どっぷりとホラーやサスペンスというジャンルに漬からないような新しいジャンルの作品に仕上げている。
宣伝用にと個人的なYouTube動画の編集も依頼する鬼頭に対し、嫌々ながらも断り切れず請け負う江尻のやり取りや、彼女との約束がある江尻を引き留めてしまっていることに気付き謝りながらもあまり悪いとは思っていない鬼頭、毎回恒例となる中華の出前を受け取る場面など、ちょっとした2人の掛け合いのシーンで"かが屋ならではの世界観"が展開され、作品自体は怖い内容でありながら、軽妙さを付与。この軽妙さによって「怖いのだが、怖過ぎない」という絶妙なバランスが生まれており、かが屋の2人でなければ出せない味がしっかりと醸成されている。
同作は、今年の9月に劇場版の公開も控えており、劇場版公開に先んじて改めて視聴していただき、新しいジャンルとも言える作品の要となる、「かが屋が作り上げた世界観」にも注目していただきたい。
文=原田健
放送情報【スカパー!】
この動画は再生できません
放送日時:2024年8月16日(金)23:10~
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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