生駒里奈の淡々とした演技が印象的!西畑大吾主演のホラー映画「忌怪島/きかいじま」
2024.8.14(水)
猛暑も本格的な八月。夏真っ盛りのこの時期に必ず劇場で上映されるジャンル、それがホラーだ。そんな夏における映画の代名詞の一つともいえるテーマから昨年公開された「忌怪島/きかいじま」を今回は紹介する。
忌怪島はホラー・スリラー系の映画では王道の一つである閉鎖された空間、島を舞台に物語が展開される。主人公の片岡友彦(西畑大吾)は若年の天才脳科学者であり依頼を受けてあるプロジェクトに参加する。それが「シンセカイ」プロジェクトという忌怪島という現実の島をそのまま仮想空間にコピーするという計画だった。片岡は仮想空間に五感による体験も加え、仮想空間にさらにリアリティを加えた。
そんな中、仮想空間で片岡は髪の長い赤い女に襲われかける。その後実はプロジェクトで既に死者が出ていたことを片岡は知り、その死の間際の映像から自身が目撃した髪の長い赤い女が関係していると確信した。ラボのメンバーや霊能者の力を借り、辿り着いたのは忌怪島のまつわるイマジョという代々伝わる祟りの話だった...。
■人々がイメージしやすい邦画ホラー
(C)2023「忌怪島/きかいじま」製作委員会
あらすじでも少し触れたが、この映画は全体的にホラーの王道ともいえる形態をとっている。というのも、日本映画において人々がイメージしやすいホラーといえば「呪怨」や「貞子」で、どちらの映画でも特定の場所やモノから霊が出現する。閉鎖された島で赤い鳥居を出入口に歴史上の祟り神ともいえる女が出現する本作も邦画史で著名なホラー作品を踏まえた形態を踏襲しているといえる。
その中でオリジナリティの要素の一つであるのが、「シンセカイ」プロジェクトだ。仮想空間を作るこの計画では、脳のデータを基に他人の体験を追体験できる。非科学的な霊という事象に対して現代的なヴァーチャルな要素を組み込んでいるのは新たな試みといえるだろう。
■主人公でもない、特別な存在
劇中でプロジェクトメンバーは五人出てくる。その中でも主人公の片岡を除き、四人の内二人は亡くなってしまう。生き残ったメンバーの中でも異彩なのが生駒里奈が演じる深澤未央だ。というのも生き残りの中でも深澤以外は一度はイマジョに襲われている。深澤だけが全くの無傷なのである。この異端的立ち位置を生駒は等身大の姿で演じている。襲い来る霊にパニックになりすぎることもなければ、少し変わった性格の片岡にも優しく接している。と思えばイマジョを仮想世界に引きずり込んだ片岡が出入口がないと帰ってこられる保証がないにも関わらず、出入口の鳥居を燃やしてしまう。作中でパニック気味になり非日常的芝居をするキャラクターが多い中、生駒はどこか現実的に淡々としていた。特段、セリフが多いわけでもないが多くのコマで姿が映っているので、ホラーという圧倒的非日常の中でさながら現実の延長のように滞在する生駒の存在に注目しながら、夏の一体験として観てみて欲しい。
文=田中諒
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