江口洋介&織田裕二がデビュー作の映画「湘南爆走族」で見せた「大俳優へと成長する萌芽」
2024.7.31(水)
どんな大俳優にもデビュー作がある。デビュー当時はこれからどんな俳優になっていくのか分からないため、役にはこだわらずとにかく芝居にがむしゃらであるし、粗削りで猪突猛進、周りが見えていない分、ひたむきだ。もちろん経験の浅さ故の拙さはあるが、それを補って余りある情熱、自分の役割を全うすることに"全振り"している演技などは、デビュー作でしか見られない貴重なものといえる。そんな中で、デビュー作が大俳優同士の共演作となっている希少な作品が1987年の映画「湘南爆走族」だ。
(C)東映
同作品には、本作がほぼデビュー作(※デビューが1986年だが、メインかつ主演は初)となる江口洋介と、オーディションを勝ち抜いて本作でデビューした織田裕二が出演している。江口と織田といえば、現在では共演のキャスティングも困難な、どちらも主役級の大俳優で、そんな2人がデビュー作で共演していること自体が思わず高揚してしまう事実であるし、この作品を経て4年後に共演した、当時社会現象を巻き起こした伝説のドラマ「東京ラブストーリー」(1991年フジテレビ系)に繋がると思うと、さらに"エモさ"が増す、ファンにとっては有名な作品だ。
吉田聡による同名人気漫画を実写化したもので、神奈川・湘南地区の暴走族のメンバーによる友情や恋愛などを描いた青春群像劇。手芸が得意で手芸部の部長を務める、暴走族「湘南爆走族」の2代目リーダー・江口洋助(江口)は、部長として部を盛り上げながらも、メンバーが5人だけの「湘南爆走族」の仲間たちと気ままで楽しい毎日を送っていた。また、「湘南爆走族」の親衛隊長・石川晃(織田)も、交際相手の三好民子(杉浦幸)の尻にしかれながらも、金はないが仲間たちと楽しく過ごしていた。そんなある日、"5人だけの少数精鋭の暴走族"として「湘南爆走族」が雑誌に取り上げられたことで、他の暴走族から妬みを買い、リーダー・城崎挺士(竹内力)率いる横浜を縄張りとする暴走族「横浜御伽」が湘南進出に乗り出してくる。
(C)東映
「縄張りなどではなく、走りたい奴が走りたい時に走ればいい」という考えの江口は、「横浜御伽」の動きを気にも留めていなかったが、「横浜御伽」の神林拳士(森一馬)が民子に声をかけたことで石川とけんかになり、それが火種となって大きな抗争へ発展していく...。
この作品での江口と織田は、4年後に共演したドラマ「東京ラブストーリー」からは想像できないほどのコミカルな演技を披露しており、今や画面に映るだけでもある種の威圧感を感じさせる存在までになった大俳優の、今では決して見られないであろう貴重なシーンが満載。紫のリーゼントというヘアスタイルで女生徒に囲まれながら鼻の下を伸ばす江口の姿や、3色メッシュのリーゼントヘアという気合の入ったヘアスタイルながら彼女の家に電話した時の先方の親との会話で遜った態度を取ってしまう織田など、不良のちぐはぐな可愛らしさを演じている瞬間は、「2人にもこんな時代があったのか」とセンチメンタルな感情を刺激されつつも、彼らの芝居へのひたむきさが、大人になって忘れていた何かを思い出させてくれる。
(C)東映
特に、仲間同士で一杯のラーメンを分け合ったり、砂浜で戯れたりする"ゆるいシーン"と、「横浜御伽」との抗争でのアクションシーンで、ギャップをしっかりと見せているところでは、硬軟共に全力で演じたからこそ出る役としての変化が、この後の大俳優へと成長する可能性を示している。
時代を感じさせる暴走族の青春物語から、どんな時代にも共通する"若者らしさ"を感じながら、江口洋介と織田裕二という2人の大俳優のデビュー作で垣間見える"大俳優へと成長する萌芽"にも注目していただきたい。
文=原田健
-

「紅白」でも垣間見えたトキ(高石あかり)&ヘブン先生(トミー・バストウ)との確かな絆...新展開の朝ドラ「ばけばけ」で育まれた2人の信頼関係
提供元:HOMINIS1/5(月) -

大泉洋が箱根駅伝の生中継に熱を注ぐテレビ局プロデューサー役に挑戦!池井戸潤原作の連続ドラマ「俺たちの箱根駅伝」
提供元:HOMINIS1/4(日) -

永作博美や深田恭子も挑んだ難役!復帰作「しあわせな選択」の日本公開が控えるソン・イェジンの色褪せない魅力が詰まった「私の頭の中の消しゴム」
提供元:HOMINIS1/3(土) -

高石あかり&トミー・バストウの「ばけばけ」、いよいよ新生活編に突入!「撮影が始まった頃から夫婦のような空気感があるのを感じていました」
提供元:HOMINIS1/3(土) -

伊藤麻衣子のフレッシュな魅力が爆発!役を超えた朗らかさ・可愛らしさが伝わる「愛の陽炎」
提供元:HOMINIS1/2(金)

