北村匠海、山田裕貴、吉沢亮らの迫真の演技で、原作屈指の人気エピソードを実写化！東京リベンジャーズ２ 血のハロウィン編

2024.6.19(水)

2017年に「週刊少年マガジン」で連載が開始されるやいなや、瞬く間に話題になった超人気コミック「東京卍リベンジャーズ」。個性豊かなキャラクターたちに加え、ケンカとバイクに青春を捧げ、仲間との絆を何よりも重んじるヤンキー文化と、何度も時を繰り返すタイムリープという近年人気のSFエッセンスをミックスさせた斬新な設定が若者たちの心を掴み、2021年のTVアニメ化を皮切りにファン層を急拡大。2021年より公開された実写映画版は、ヤンキー同士の血みどろのケンカなどバイオレンスシーンがてんこ盛りでありつつも、北村匠海らビジュアルと実力を兼ね備えた人気若手俳優陣の共演で女性層を巻き込み、一躍大ブレイクを果たした。

2021年実写邦画No.1ヒットを記録した第1作に続いて、2023年に公開された「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」は、「-運命-」「-決戦-」の前後編で、原作屈指の人気エピソードを映像化したものだ。

何者かに電車のホームから線路に突き落とされたことをきっかけに、人生の絶頂期だった2010年にタイムリープしたフリーター・タケミチ(北村)。マイキー(吉沢亮)が総長を務める「東卍」こと東京卍會という名の半グレ集団の抗争に巻き込まれて死亡した、中学時代の彼女・ヒナタ(今田美桜)の命を救うため、刑事でもある彼女の弟・ナオト(杉野遥亮)と協力し、命がけで過去に介入していた。そんなタケミチの努力が実り、ヒナタが亡くなっているはずの2020年でも生存している未来を掴みとったはずだったが、再び現代に戻ってきたタケミチの目の前で東卍によって殺されてしまう。今度こそヒナタを救うためにと、東卍のトップになることを誓ったタケミチは、ナオトの伝手で、死刑囚として服役中の東卍副総長・ドラケン(山田裕貴)に面会。そこでドラケンから、東卍が反社会的組織になってしまった原因が、かつて東卍と敵対し、潰されたチーム・愛美愛主にいたキサキ(間宮祥太朗)にあることを聞かされる...。

主人公・タケミチを演じる北村は、その大きな瞳にひたむきさを宿らせ、愛する女性を救うために現代と過去を行き来する青年を熱演。「-運命-」の序盤で、ヒナタを目の前で失い、「何度失敗しても、何度でも何度でもヒナが生きている未来に辿り着くまで絶対折れねぇから」と決意を新たにするシーンでの迫真の演技は、観る者の心を大きく揺さぶる。そして、死刑囚となった現代のドラケンを演じた山田は、登場当初は、東卍副総長時代からは想像できないほど静かな空気を纏う。しかし、「もう一度人生をやり直せるのならキサキを殺す」と怒りを露わにする場面で放つ、怒りや憎しみの激しさによって、ドラケンの本質が10年前から変わっていないことを見事に表現してみせた。

東卍結成メンバーの友情と、彼らの絆を引き裂いた悲しい過去を振り返る「-運命-」に続き、後編の「-決戦-」は、ハロウィンの10月31日に起こる東卍と敵対チーム・芭流覇羅との決戦が軸に。両チーム入り乱れての戦いでは、ドラケン役の山田をはじめ、タケミチの相棒・千冬役の高杉真宙と、東京卍會弐番隊隊長・三ツ谷を演じる眞栄田郷敦による迫力のバトルシーンに圧倒されること確実だろう。また、異常な喧嘩の強さとカリスマ性を併せ持つ東京卍會の伝説の総長・マイキーを圧倒的な再現度で具現化し、原作ファンを唸らせた吉沢亮による見せ場がクライマックスに待ち受けている。なかでも、東卍結成メンバーのひとり・一虎を演じる村上虹郎が醸し出す後悔やいら立ちを、マイキーが拳でねじ伏せるシーンでの、鬼気迫る美しさは必見。原作コミックのキャラクターたちの魅力をさらに倍増させたキャスト陣の熱演に、心打たれるはずだ。

「-運命-」の冒頭では、映画版第1弾で描かれたストーリーをプレイバックするなど、初めて「東リベ」に触れる人も楽しめる本作。少年たちの熱い友情、そしてタケミチが東卍のトップに登りつめるまでの物語の行方を、俳優陣の演技に注目しながら、その目で見届けてほしい。

文＝中村実香

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