佐藤浩市が不器用な男を演じる!樋口可南子、北川景子、野村周平、杉咲花とキャストも豪華な映画「愛を積むひと」
2024.6.1(土)

北海道の大自然の中、第2の人生を歩む夫婦を佐藤浩市と樋口可南子が演じた「愛を積むひと」は切なくもハートウォーミングな物語だ。原作はエドワード・ムーニー・Jr.の小説「石を積む人」でメガホンをとったのは「釣りバカ日誌」シリーズなどの朝原雄三。佐藤演じる篤史は東京で金属加工の工場を経営していたものの、資金繰りがうまくいかず工場をたたむことを決意した男。樋口演じる良子は工場の経営を裏で支えてきた"しっかり者"。良子の希望により、夫婦は十勝岳が見える瀟洒な一軒家で暮らすことにする。キャストも魅力的な本作にはひとり娘で、東京で暮らす聡子役に北川景子、篤史とともに家の石塀作りを手伝う徹役に野村周平、徹の恋人・紗英役に杉咲花が出演。心臓病を患っていながら明るくてアクティブな良子はテレ屋で不器用な篤史や周りの人たちの人生を光で照らすような女性として描かれている。多くの人を感涙させた本作は第40回ブリュッセル国際映画祭に出品。樋口は最優秀女優賞を受賞した。
■野村周平と杉咲花演じる若きカップルがやがて夫婦の暮らしを支える

(C)2015「愛を積むひと」製作委員会
北海道に移り住んだものの、今まで仕事一筋だった篤史はやることがなくなり、本を読みながらゴロゴロ。そんな夫を見て、良子は家の周りにアイルランドやスコットランドの家のように石塀を作ることを提案する。完成するまで1年かかると言われ、篤史は面倒くさがるが、行動派の良子は地元の親方を通じて手伝ってくれる青年、徹を紹介してもらっていた。良子は花壇と野菜を作り、篤史は無口な徹と朝から夕暮れまでひたすら石を運び、積み上げていく。そんな日々の中、アクシデントが起こり、良子は入院。退院して帰ってきた夫婦をサポートしたのが徹と恋人の紗英だった。代わりに料理を作り、花壇の手入れをし、野菜を育てる紗英を信頼した良子は、夫にも娘にも言えない秘密を彼女に打ち明ける。野村はコンプレックスを背負った影のある青年を、杉咲は牧場の娘で芯が強い高校生を好演。そんな2人を母親のように温かい視線で見守り、夫を「あっちゃん」と呼び、いつも気にかけている良子。樋口のチャーミングで愛に溢れた存在感、妻といる時は少年のようにシャイな笑顔を見せる佐藤の佇まいに心癒される。
■愛した妻との突然の別れ。遺された手紙が夫の心を溶かしていく

(C)2015「愛を積むひと」製作委員会
山々が紅葉に染まる季節、突然、倒れた良子はそのまま帰らぬ人となり、篤史は娘・聡子(北川)と葬儀で5年ぶりに顔を合わせることになる。ひとりになった父を聡子は心配するが、過去に娘が起こした恋愛騒ぎを許していない篤史は声を荒げてしまう。娘を東京に帰し、お酒を飲んで引きこもる毎日。その心の扉をノックしたのは紗英が届けた良子の手紙だった。夫を案ずる言葉たちと"完成した石塀に囲まれた家を空の上から見てみたい"というメッセージを受け取った篤史は行き場をなくしていた徹を家に招き、石塀作りを再開させる。作りかけの石塀の上に座り、篤史が空を見上げるシーンは印象的で、家の中にも隠されていた良子の手紙が篤史を導き、悩める徹や紗英を見つめる視線に愛が宿っていく。美しい四季の移ろいが映し出される中、北海道で育まれていく人間関係。徹の義理の父親(柄本明)の言葉によって、篤史は昔のアルバムを開き、東京で再び、娘に会うことを決意する。父との距離をなかなか縮められない娘の聡子を演じた北川は当時、完成会見で「映画の夫婦は理想」とコメント。"心配される男"になりきった佐藤浩市の心打たれる名演も含め、まさにヒューマンドラマという表現がふさわしい。
文=山本弘子
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