奈緒が「生きづらさ」を抱える妹たちに寄り添う存在を体現!杉咲花主演、ほっこりしまくりの話題作「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」
2024.5.30(木)
吉高由里子主演のサスペンスラブストーリー「最愛」や、人気作の続編「ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~」など、多くの注目作が放送された2021年の秋ドラマ。その中で、常に高い視聴者満足度をキープし話題となったのが、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」だ。
杉咲花演じる弱視の女の子・赤座ユキコと、杉野遥亮演じる純粋なヤンキー・黒川森生が恋に落ちるラブコメディーで、2人が苦難を乗り越えて行く姿をコミカルに描く。視覚障害の知識も盛り込まれ、ネットでは「ほっこりする」「温まった」といった感想のほか、「視覚障害について知ることができた」などの声も挙がっていた。
主演の杉咲はもちろん、脇を固めるキャストの演技も秀逸で、全盲の青年・青野陽太役を務めた細田佳央太の演技などは、各方面から絶賛を浴びた。また、ユキコの姉・イズミ役の奈緒も、目の不自由な妹を持つ家族の想いをリアルに表現し、さらには恋物語も描かれる重要なキャラクターを演じきった。ここでは、イズミ役の奈緒について見ていきたい。
イズミはネイルサロンで働きながら、亡くなった母親の代わりとして、ユキコの面倒を見ている。写真家の父・誠二(岸谷五朗)を含めた3人暮らしで、歯磨き粉と練乳の置き場所を間違えた誠二をユキコと一緒に責めるなど、家族の仲の良さや、ユキコとの暮らしが自然な日常であることをその演技で伝えてくれる。
ところがイズミはかなりの心配性で、ユキコと森生の仲が進展するにつれ、急激にその度合が増していく。第2話で、あることが原因でユキコが森生を避けるようになった時には、1人で森生に会いに行き、揺るぎない態度で、ハンデを抱えるユキコを守ろうとする。その姿からは、障害を抱えた家族を持つ人の想いや葛藤が痛いほどに伝わってくる。
だがその想いが行き過ぎて、かえってユキコの自由を奪っていることに、イズミは気づいていなかった。そのため第3話ではユキコと大喧嘩になるが、そこは姉妹。紆余曲折を経て仲直りする。いろんなことにチャレンジしてみたいというユキコ。そんなユキコの幸せを願うイズミ。仲直りした2人が見せた、地面にしっかり足がついたような充実した笑顔は、本当に素敵な笑顔だった。
そして第4話から、イズミは新たな恋に邁進する。ターゲットは森生のケンカ相手の金沢獅子王(鈴木伸之)で、獅子王が働くレンタルビデオ店ではワクワクしているような表情で追いかけ、同じジムに入会して顔を合わせた時は周囲にハートが散っているような笑顔を見せる。自分を犠牲にしてユキコの面倒を見ていたイズミから、自分として生きるイズミへ。その変化を愛らしく、コミカルに演じる奈緒の演技は秀逸というほかない。
物語が進むと、弱視のユキコや、顔に傷があるために敬遠される森生と同じように、獅子王も「生きづらさ」を抱えていることが明らかになる。そんな獅子王を応援するようになるところも、イズミの重要なポイントだ。
本作の原作となった漫画の作者・うおやま氏は、ドラマの公式サイトで「生きづらいと感じている多くの方の心に寄り添えるドラマになる、と楽しみにしています!」とコメントしている。イズミはまさにそういった人々に寄り添う存在であり、奈緒はその大役を見事に演じきったと言えるだろう。
杉咲演じるユキコや杉野演じる森生はもちろん、奈緒演じるイズミも含めて、それぞれの名演から伝わってくる想いに笑ったり泣いたりしながら、ぜひこの心温まるラブストーリーを堪能してほしい。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~ 一挙放送
放送日時:2024年6月23日(日)10:50~
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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