深津絵里&常盤貴子が23年前にアラサー女子コンビを演じた「カバチタレ!」
2024.5.29(水)
深津絵里と言えば、2020年代に入ってからは「カムカムエヴリバディ」(2021年NHK)で演じた"るい"役の印象が強いだろう。この朝ドラで母、娘(るい)、孫娘という3代にわたるヒロインの1人になった。連続ドラマでのヒロイン役は、2008年の「CHANGE」(フジテレビ系)以来、実に13年ぶりだった。
しかし、1990年代~2000年代には、ドラマ界の絶対的ヒロインのポジションだった深津。特にフジテレビのドラマに多数出演し、「最高の片想い」「きらきらひかる」「彼女たちの時代」という青春恋愛系の作品や、刑事もののヒットシリーズ「踊る大捜査線」に出演し、「"ふかっちゃん"の出演作に駄作なし」と、視聴者から絶大な信頼を得ていた。そんな彼女が2001年に常盤貴子と共演した「カバチタレ!」も、良作として記憶している人が多いのではないだろうか。
「カバチタレ!」の舞台は行政書士事務所。そこに勤めるバリキャリの行政書士・栄田千春(深津)は、ある日、病院の待合室で同年代の田村希美(常盤貴子)と出会う。(行政書士とは国家資格者で、依頼を受け、官公署に提出する申請書類を作成し提出代行も請け負う。)田村はセクハラ社長からクビを言い渡されたばかりだったのだが、事情を聞いた栄田は、田村に「戦わなきゃダメ」とアドバイスし、書面を内容証明で送るように言う。その結果、未払いの給料を払ってもらうことができ、感動した田村は、喫茶店でウエイトレスをしながら、栄田のいる事務所でアシスタントをするようになる...。

深津は、ベリーショートの髪型にモノトーンのハイセンスな服で、頭脳明晰でクールに振る舞う栄田を演じている。しかし、実は熱い心を持った栄田。第3話で老いた母親に相続放棄をさせようとする子どもたちなど、依頼に正当性が感じられないときには、職務と己の正義感の間で揺れてしまう。そんな様を表情ひとつで説得力を持って演じられるのは、さすがだ。深津はこの演技で第28回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞助演女優賞を獲得している。受賞コメントでは、行政書士の専門用語が入った長セリフを「覚えるのも速くしゃべるのも大変でした」と語っている(「別冊ザテレビジョン『連ドラ10年史 ドラマアカデミー賞10年プレイバック』」より)。
そのコメントで「千春は演じたことのないタイプの役柄で難しかったです」と明かしたように、深津は繊細なアプローチで、「踊る捜査線」で演じた警察官・恩田すみれともまた違う、別人格の栄田を作り上げてみせた。栄田は生真面目さとプライドの高さを併せ持つが、ちょっと天然が入った田村につられて、歌ったり踊ったり大声を出したりもする。そんなコミカルな場面で見せるキレの良さにも注目だ。

原作は同名の青年漫画(田島隆・原作/東風孝広・作画/青木雄二・監修)で、漫画では田村も栄田も男性。その主人公2人を女性にしたという大胆なアレンジで、漫画では広島市の行政書士事務所を舞台に広島弁のセリフ満載で繰り広げられるところを、舞台も東京に変更している。ドラマで広島弁を話すのは所長の大野と、常盤貴子演じる田村からも時折、広島弁が出るという程度。当然、この実写化には賛否両論が巻き起こった。
ただ、純粋にドラマとして見ると、2010年代から数多く作られた女性同士のバディものの先駆けでもあったし、脚本の大森美香(「ランチの女王」「青天を衝け」)によるアレンジも上手く、よくできたシスターフッドの物語として楽しめる。

23年前の作品ということもあり、2024年の今となっては「不適切」なセリフもある。28歳の栄田と田村はチャンスがあれば、いい男を探し、自分をぐいぐいとアピール。また、女同士で言い争いになれば「そんなことだから結婚できないのよ!」と相手を罵倒する。この時代、アラサー女性はまだまだ不自由だったと思うか、当時の"結婚適齢期"を気にしながらも元気そうでいいなぁと思うか。見る人の年代によって、いろんな感想が生まれそうだ。
文=小田慶子
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