MEGUMIが娘を失う母親の複雑な心情を熱演...殺害事件の再審の法廷を巡り、それぞれの苦しみを描く人間ドラマ「赦し」
2024.5.24(金)
"魂の救済"、そして"赦し"という深いテーマに挑んだ"罪と罰"を問う映画「赦し」。女子高校生がクラスメイトに殺害された事件を描いた作品だが、未成年による犯罪、"少年犯罪"と呼ばれる事件は、現実社会でも長年いろんな意見が交わされてきている難しい問題でもある。
7年前、克(尚玄)と澄子(MEGUMI)の娘・恵未(成海花音)が殺害された。当時高校生だった恵未を殺したのは、クラスメイトの福田夏奈(松浦りょう)。未成年による犯罪だったが、被害者を何度も刺すなど残忍な殺害方法から、判決は懲役20年という重刑が課せられた。被害者の親からすると、一人娘を殺した犯人が懲役20年というのは軽すぎると考えるのは当然のこと。納得はできなかったと思うが、それでも少年犯罪としては重い罪として裁かれたので、それを受け止めることにした。しかし、7年後、事件の事実認定の正当性を巡る再審公判が行われることが決定する...。
この物語は、被害者の父親・克、母親・澄子、加害者・夏奈の3人の視点から事件を見直す展開となっているが、ここでは母親・澄子、そして演じたMEGUMIにフォーカスを当ててみたいと思う。
克は娘を亡くして以来、生きる気力を失い、仕事もせず、酒に溺れる日々を過ごしている。7年経ってもその悲しみは消えず、加害者への怒りもおさまっていない。そんな中、再審公判の通知が届き、彼の中の怒りが強くなった。澄子も、もちろん娘の死を悲しみ、その気持ちを今も引きずっているが、克と離婚し、今は新しいパートナーとの生活を始めているので、克とは事件への考え方、見方が違っている。
加害者の夏奈は、事件当初17歳だったが、24歳に。この時期の7年間は長く感じられたであろう。クラスメイトを殺害したことに対して深く反省し、そのこと自体は"あってはならないこと"というのも理解している。ただ、当時の裁判の時には言えなかった"殺害動機"を明かすことを決意した。
(C)2022 December Production Committee. All rights reserved
MEGUMIが演じる澄子はとても難しい役だと言える。恵未の母親としては、娘のことはいつも思っていて、亡くした悲しみは消えることがない。克の元妻としては、つらい過去に見切りをつけたいと思っている澄子と、どんな手を使ってでも夏奈を釈放させたくない克との感情がすれ違い、間に亀裂が生じ始めている。加害者・夏奈に対して、頑なに拒絶するのではなく、「彼女の言葉がもし本当なら...」という、事件当初とは違って、少し俯瞰に事件と被害者を見れているようにも感じる。さらに、新しいパートナー・直樹(藤森慎吾)との、この事件に関する距離感の違いもある。直樹は気を遣って、良かれと思って、燈子に寄り添おうとするが、事件の当事者ではない彼の気遣いが燈子は煩わしく感じることも...。
タイトルの"赦し"は、加害者を赦すという単純なものではない。そして、どうするのが正解なのかも分からない。劇場公開時、MEGUMIは自身のInstagramに「今までで1番キツく辛い役となりました」と綴っている。そんな、悲しみ、喪失感、憤り、いろんな感情が渦巻く役どころをMEGUMIは見事に演じきっている。俳優としてのこれまでとは違う一面も感じられるので、MEGUMIの演技にも注目して見てもらいたい。
文=田中隆信
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