大島優子が映画「女子高生に殺されたい」の助演で魅せた役者の本懐
2024.5.23(木)
今年の6月でAKB48卒業から10年となる大島優子。この10年間は、アイドル時代から煌めいていた演技の才能を存分に発揮し、女優として数々の映画やドラマ、CM、舞台と八面六臂の活躍を見せている。彼女の一番の魅力と言えばやはり、童顔でかわいらしいルックスを凌駕するほどの演技力だろう。
かつて、あるベテラン女優が「脇役さえ演技が上手ければ、その作品はなんとかなる」と言っていたが、正にそれを地で行く形で、大島は主演よりも助演での出演が多い。それは、どんな主演に対してもしっかりと支える演技力があるという証明になっているといえる。そんな彼女の演技力が存分に楽しめる作品、映画「女子高生に殺されたい」(2022年)が、2024年6月2日(日)21:00より日本映画専門チャンネルで放送される。
同作は、古屋兎丸の同名コミックを田中圭主演で映画化したもので、「女子高校生に殺されたい」という願望を叶えるために高校教師になった主人公による9年かけて練り上げた理想的な「自分殺害計画」のてん末を描く。
「女子高生に殺されたい」という願望に取りつかれている東山春人(田中)は、その願いを叶えるべく高校教師となり、学校では人気教師として振る舞いつつ、9年がかりで「自分殺害計画」を練り上げ、ある秘密を抱える真帆(南沙良)ら理想の条件を満たす4人の女子高校生たちにアプローチを試みる...。大島は、春人の大学時代の恋人で、春人が勤める学校に赴任してくるスクールカウンセラー・深川五月を演じる。
キャリアが20年を超えて脂が乗り、"名優"の粋に達し始めた田中圭が、一見常識的な人間でありながら自身の衝動を抑えられない男を、不気味さと色気を併せ持つ狂気のキャラクターとして体現して新境地を披露する。また、南を筆頭に河合優実、莉子、茅島みずきといった次世代を担う若手実力派女優陣がそれぞれタイプの違う女子高校生を瑞々しく演じており、奇抜でエッジの効いたストーリーも相まって、それだけでも珠玉のエンターテインメントとして成立している。そんな作品だからこそ、大島の助演での大いなる働きが浮き彫りになっており、作品をもう一段階上のステージに引き上げる重要な役どころを全うしている。
構図としては、「自分殺害計画」を周到に準備していく春人と、何も知らないままその計画に巻き込まれていく4人の女子高校生たちという、ミステリーで例えるなら、"犯人役"の春人と"被害者役"の女子高校生たちの前に、五月は"探偵役"として現れる役どころで、完璧だったはずの春人の計画が五月の登場によってゆっくりと瓦解していく。春人は五月の登場を"不慮のアクシデント"として対応しつつ計画を進めていくのだが、果たして「自分殺害計画」は成功し、春人の念願は叶うのか...というところはぜひ本編で楽しんでもらいたいため、なかなか詳細は明かせないのだが、大島はそんな重要な"探偵役"を繊細かつ大胆に演じ切り、作品に大きなうねりを与えている。
春人はいわずもがな、4人の女子高校生たちにもそれぞれ秘密や特徴がある中、五月は唯一の真っ当な人物で、五月だけが春人の計画に気付き、実行に移させないように春人に肉薄していく。唯一の真っ当な人物として観客の感情移入を一身に背負うポジションでありながらも、清廉潔白過ぎる無機質な人物にはならず、スクールカウンセラーとして生徒と友人のように寄り添う姿や、かつての恋人だった春人と2人で会っている時の少し心を許しているような距離感、春人の計画にいち早く気付き春人を止めるために対峙する瞬間、かつての恋人として友人として「春人を止めなければ」と強い思いを抱く場面など、しっかりと感情豊かに五月を表現。
観客に「早く気付いて!春人を止めて!!」と思わせる"ドキドキ感"をけん引しつつも、五月個人の思いや信念、後悔などが溢れる演技は、新境地を見せた田中の名演に並び立つクオリティーだ。登場人物たちの緻密な心理描写、ハラハラドキドキのサスペンスを楽しみながら、大島の血の通った"探偵役"に注目してほしい。
文=原田健
放送情報【スカパー!】
女子高生に殺されたい<PG-12>
放送日時:2024年6月2日(日)21:00~ほか
チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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