今夏の防衛戦で永世称号がかかる藤井聡太。そんな超一流の証明・永世称号の記録を紹介!
2024.5.2(木)

タイトルは一流棋士の証でもあるが、永世称号はその上の超一流棋士の証明だ。タイトル毎に異なるが、何期も獲得を重ねてようやく得られるのが永世称号。それぞれの条件と資格を得た棋士を見ていこう。いずれも時代の覇者となった最強棋士、またはそのライバルだ。
永世竜王(連続5期、または通算7期)
渡辺明、羽生善治
永世名人(通算5期)
木村義雄(十四世)、大山康晴(十五世)、中原誠(十六世)、谷川浩司(十七世)、森内俊之(十八世)、羽生善治(十九世)
永世王位(連続5期、または通算10期)
大山康晴、中原誠、羽生善治
永世叡王(通算5期)
該当なし
名誉王座(連続5期、または通算10期)
中原誠、羽生善治
永世棋王(連続5期)
羽生善治、渡辺明
永世王将(通算10期)
大山康晴、羽生善治
永世棋聖(通算5期)
大山康晴、中原誠、米長邦雄、羽生善治、佐藤康光
永世十段(通算10期)
大山康晴、中原誠

⒞囲碁・将棋チャンネル
叡王戦はまだ歴史が浅いため該当者はなし。棋聖戦は年2回時代があり、今期が95期目と一番開催回数が多いため、永世称号の獲得者も多くなっている。段位に代えて称号として永世位を名乗るタイミングはまちまちで、現役棋士だと谷川浩司十七世名人のみが名乗っている。
難易度が高いのは連続5期のみの永世棋王と、通算10期のみの永世王将だろう。「永世」揃いの中で王座戦のみ名誉王座となっているのは、スポンサーが同じ日本経済新聞が囲碁でも王座戦を開催しており、そちらと統一されている。永世名人が○世となっているのは、江戸時代から続く名人の系譜に名を連ねるからだ。十三世以前は世襲制だった。
この他にもNHK杯将棋トーナメントで通算10回優勝すると名誉NHK杯選手権者の称号が贈られる。挑戦制度のタイトル戦と異なり毎回トーナメントを勝ち上がる必要があるため難易度が高く、こちらは羽生九段のみとなっている。
他に女流のタイトル戦にも永世称号はあり、クイーン○○と呼ばれることが多い。ただ、現在のところ称号として名乗った女流棋士はいない。
逆に永世称号に惜しくも届かなかった棋士は二人いる。昭和に活躍した二上達也九段は棋聖が通算4期で、最後の防衛戦に敗れたため永世棋聖の資格を得ることができなかった。直近だと永瀬拓矢九段は王座戦で5連覇を藤井に阻まれている。こちらは連続が途切れたため、名誉王座は一気に遠くなった。
現在、次の永世称号に最も近いのは八冠すべてを手にしている藤井聡太竜王名人だ。初のタイトルだった棋聖戦、そして直後の王位戦では4連覇中。今夏に行われる防衛戦では永世称号資格を懸けることになる。なお、これまでの最年少永世称号資格獲得記録は中原十六世名人(23歳11ヶ月、棋聖通算5期)だ。年2回時代の影響が大きい記録と言えるが、藤井が棋聖戦か王位戦で防衛を果たせば、こちらも最年少記録を更新することになる。藤井はこれから続々と永世称号を獲得していくだろうが、永世八冠まで到達できるかにも注目していきたい。
文=渡部壮大
放送情報【スカパー!】
第49期 棋王戦コナミグループ杯 五番勝負 第4局 藤井聡太棋王 vs 伊藤 匠七段
放送日時:5月31日(金)22:00~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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