門脇麦が揺れ動く感情を生々しく表現!染谷将太、黒木華との演技にも惹き込まれる映画「ほつれる」
2024.4.20(土)
「リバーサルオーケストラ」(2023年)、「厨房のありす」(2024年)とドラマへの主演起用が続いている門脇麦。「リバーサルオーケストラ」では地味な市役所職員だが元天才ヴァイオリニスト、「厨房のありす」では自閉スペクトラム症の天才料理人と、難役も自然体で演じた。5月からは主要人物の一人であるモンスリー役を務める宮崎駿監督アニメ「未来少年コナン」の舞台版も始まり、初出演を果たした台湾映画「オールド・フォックス 11歳の選択」も日本での公開を6月14日(金)に控えるなど、実力派として多方面で活躍している。
そんな彼女が、俳優としての力量を改めて証明した作品が映画「ほつれる」(2023年)だ。5月17日(金)にWOWOWシネマで放送される本作は、ある出来事を機に夫や周囲の人々、自分自身と向き合っていく女性を描く人間ドラマで、劇団た組を主宰する気鋭の劇作家・演出家の加藤拓也が監督を務めた。
(C)2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINÉMAS
2021年のドラマ「きれいのくに」で第10回市川森一脚本賞を20代で初受賞、2022年の舞台「ドードーが落下する」で第67回岸田國士戯曲賞を受賞するなど、その才能は高く評価されている加藤監督。本作は、初の長編映画「わたし達はおとな」(2022年)に続くオリジナル脚本による長編第2作となった。
ちなみに門脇は、前述の「未来少年コナン」をはじめ、NODA・MAP第22回公演「贋作 桜の森の満開の下」(2018年)など舞台も多数経験しているだけでなく、劇団ポツドールを主宰する三浦大輔が監督・原作・脚本を担当した映画「愛の渦」(2014年)で脚光を浴びるなど、舞台作家とも相性が良いと言えるだろう。
(C)2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINÉMAS
本作で門脇は葛藤を抱えた既婚女性の主人公・綿子を演じた。綿子は夫との関係が冷め切っており、友人の紹介で知り合った木村と密会を重ねている。2人が小旅行から帰って来た直後、木村が事故に遭うが、不倫発覚を恐れて救急車を呼ぶこともできず、彼は帰らぬ人となってしまう...。心の支えとなっていた木村の死を受け入れられないまま日常へと戻る綿子。関係修復を提案する夫をよそに、木村との思い出の地をたどる。
門脇が演じる綿子からは、夫との些細な会話での関係性や、木村と交わしあう視線に情愛が滲む。罪悪感、後悔、悲しみ、怒り、やるせなさ。セリフのない間や後ろ姿、暗い夜に紛れる足音や吐息からですら彼女の複雑な心が見える。淡々としたクールな表情の奥に、本音と建て前、優しさと偽善、相反する揺れ動く感情が生々しく渦巻いているようだ。繊細に映し出される日常の中に、門脇はごく自然な佇まいで一人の女性として生きており、心の機微を細やかに表現する彼女の静の演技に惹き込まれた。
(C)2023「ほつれる」製作委員会&COMME DES CINÉMAS
門脇のほか、夫役で田村健太郎、不倫相手役で染谷将太、友人役で黒木華が出演。ありきたりの展開や分かりやすい描写ではなく、日常の何気ない会話や仕草から生々しい感情やリアリティのある人となりが見えてくる。役者からすれば難題とも言える加藤監督の脚本に、門脇らは見事に応えており、実力派たちによる演技合戦も本作の見どころの一つだ。
文=中川菜都美
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