長澤まさみの迫真の演技が高評価!鈴木亮平の怪演も光った社会派エンタメドラマ「エルピス」
2024.3.30(土)
冤罪とおぼしき連続殺人事件をベースに、そこに絡む政治の闇や事なかれ主義なマスコミの体質など、現実とリンクするかのような社会問題を扱う気骨のあるドラマとして話題を集めた「エルピス-希望、あるいは災い-」(2022年)。ギャラクシー賞や日本民間放送連盟賞など数々の賞に輝き、名実共に高く評価された。
本作は、テレビ局のアナウンサーが、担当番組の新人ディレクターから連続少女殺人事件の死刑囚が実は冤罪かもしれないと相談を持ちかけられたことをきっかけに、様々な障壁に阻まれながらも事件の真相と背後にある闇を暴いていくサスペンスだ。
(C)カンテレ
数々のヒット作を連発しているカンテレの佐野亜裕美プロデューサー、NHK連続テレビ小説「カーネーション」(2011〜12年)などで知られ、本作が民放連ドラ初起用となった脚本家・渡辺あや、演出を務めた大根仁監督といった良作間違いなしの製作陣はもちろん、長澤まさみ、鈴木亮平、眞栄田郷敦らキャストたちの熱演も光った。
「北関東連続幼女誘拐殺人事件」「足利事件」など実在の事件に着想を得た重厚なストーリーが繰り広げられる本作を主人公として牽引するのが、長澤演じる浅川恵那。かつては局のエースアナウンサーだったが週刊誌に撮られたスキャンダルにより報道番組から深夜の情報番組へと左遷された過去を持ち、以降は嫌なこともすべて飲み込んできた女性だ。
(C)カンテレ
諦めにも似たような浅川の暗い感情を、長澤はうつろなまなざしなど影を落とした演技で表現しており、新人ディレクターの岸本(眞栄田)の相談に対しても、正義を追求するべきと頭では分かってはいるものの悪目立ちしたくない...そんな葛藤を宿した表情が印象的だ。
報道番組に復帰すると、ようやく手にしたキャリアを守ろうと怖気付き、なんとも煮えきらない浅川だが、岸本の情熱にほだされ次第に事件にのめり込んでいく。そんな変化も長澤は見事に体現しており、番組プロデューサーの悪態に対してセクハラだと面と向かって言い返すなど行手を阻むものたちに容赦しない"覚醒"ぶりも鮮やか。長澤個人としても数々の演技賞に輝いたことも納得の存在感が光る。
(C)カンテレ
(C)カンテレ
そんな浅川の心を惑わす存在として怪しげな魅力を放っているのが、鈴木演じる報道局きってのエース記者の斎藤だ。岸本の頼れる先輩である斎藤は、浅川が転落するきっかけとなった元カレでもあり、かつての事件を掘り起こす2人を気遣い、サポートしていく。
しかし、大物政治家とも懇意の仲である斎藤は、事件の裏にある不都合から目を背けさせるためか、浅川へと近づき、男の顔を駆使して誘惑する一面も。不信感漂う爽やかすぎる笑顔や色っぽい表情まで、終盤になればなるほどダーティな雰囲気が増していく怪演は、好青年役の多い鈴木だけに新鮮だ。
(C)カンテレ
また、事件にのめり込みすぎて、テレビ局をクビになりながらも真実を暴こうとする岸本役の眞栄田も、髪と髭がボサボサのルックスや泥臭い演技で新境地を開拓。役者たちの真に迫る演技が現実味のある物語に熱量をもたらしており、観る者の心に波紋を投げかけてくる。
(C)カンテレ
(C)カンテレ
政権やマスコミへの批判的な眼差しなど世の中に一石を投じるような社会派ドラマだけに、演技から俳優たちの"覚悟"も伝わってくるはずだ。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
エルピス―希望、あるいは災い―
放送日時:2024年4月22日(月)12:10~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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