重厚なドラマの中に、奈緒の存在が安らぎを与える「連続ドラマW 両刃の斧」
2024.3.28(木)
2018年放送のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」に、ヒロインの親友・菜生役で出演し、ナチュラルな演技と清楚なビジュアルが注目を集めた奈緒。その後もさまざまなドラマや映画、舞台で大活躍している若手実力派だ。そんな彼女が2022年に出演したのが「連続ドラマW 両刃の斧」だ。
捜査一課の刑事・柴崎(柴田恭兵)の長女・曜子(見上愛)が刺殺体で見つかる事件が発生。警察組織を挙げての懸命な捜査が続けられるが、事件は迷宮入りとなった。しかし、事件から15年後、未解決事件の再捜査を専門とする専従捜査班が立ち上がったことで事態は急転。現場には不審な点が多く、一向に進展しなかった捜査だが、事件を洗い直す中で犯人と目される「ある男」の存在が判明し、柴崎と家族ぐるみの付き合いの後輩刑事・川澄(井浦新)らが動きだす。一方、警察を退職後も、病気の妻・三輪子(風吹ジュン)の看病をしながら、独自に真相を追う柴崎だったが、1本の電話をきっかけに、彼自身に「ある嫌疑」が掛けられることに...。
(C)2022 WOWOW INC.
骨太な犯罪ドラマを描き続ける作家・大門剛明の小説が原作の本作で奈緒が演じるのは、所轄刑事・川澄の一人娘で、父と同じ警察組織で働く女性・日葵だ。父に約束をすっぽかさないように電話で念押しするという、第1話での初登場シーンでは、警察の制服に身を包み、凛々しい雰囲気をまとっている。その後、父と同じく県警本部の刑事でもある恋人・山田太士(坂東龍汰)と両親との顔合わせでは、ブルー系のジャケットとシャツといったスタイルで清楚な美しさを放つ。声のトーンも「たまには家族の予定も守ってよね」と厳しくもやや冷たく言い放った電話口とは異なり、「こちら、山田さんです」と恋人を紹介する際は、優しく温かな声色だけでなく、彼を見つめるまなざしにもしっかりと愛情が感じられる。しかし、父が山田に対し、「君は本気でうちの娘と結婚する気あるのか?」と詰め寄る場面では、それまでの柔らかな笑顔から一転、「この父は何を言い出すのやら...」といった呆れ顔に。その表情の移り変わりの自然さ、そして日葵の心の動きを視聴者に鮮やかに伝える演技力で、奈緒は日葵というキャラクターに確かな存在感を与えていく。
日葵の父・川澄と、その恩師でもある柴崎。2人が真相を追い続ける、柴崎の長女殺人事件は、犯人が逮捕されないまま15年という年月が過ぎるが、未解決事件の再捜査専門の専従捜査班が立ち上がったことを機に、ストーリーは大きく動き出す。そこに悲しい過去を背負った山田と、彼を愛する日葵が加わることで、ドラマにさらなる深みが与えられていくのだ。
第5話で両親に対して決意表明する際に見せる凛々しい横顔や、最終回での穏やかな笑顔など、重厚なドラマに安らぎのひとときを与える役割を見事に果たした奈緒。警察ドラマだけでなく、家族愛を描き出した奥深いドラマにまで作品を昇華させた彼女の演技に注目しながら、物語の結末を見届けてほしい。
文=中村実香
放送情報【スカパー!】
連続ドラマW 両刃の斧
放送日時:2024年4月6日(土)15:15~ほか
チャンネル:WOWOWプラス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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