小栗旬が20代半ばに演じた不良少年!「クローズZERO」で魅せる成長の演技!
2024.3.15(金)

2023年に所属するトライストーン・エンタテインメントの社長に就任した俳優の小栗旬。これまで出演した映画やドラマ、舞台は枚挙にいとまがないが、小栗にとって20代の代表作の一つと言っても過言ではない映画が「クローズZERO」ではないだろうか。

⒞2007 髙橋ヒロシ/「クローズ ZERO」製作委員会
髙橋ヒロシの人気漫画「クローズ」を原案に、脚本をドラマ「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」で小栗とタッグを組んだ武藤将吾、監督を鬼才・三池崇史が務めた本作。小栗は県内で最も危険と言われている鈴蘭高校で頭をとるという野望のもと、転校してきた滝谷源治を演じている。
源治は、父・英雄(岸谷五朗)の束ねるヤクザ・劉生会滝谷組の組長の跡を継ぐための条件として、鈴蘭制覇を目指す。しかし鈴蘭は県下随一のワルが集まる学校で、一筋縄ではいかない。そんな群雄割拠がひしめくなか、源治は仲間を作り、最強の敵・芹沢多摩雄(山田孝之)との戦いに挑む姿が描かれる。

⒞2007 髙橋ヒロシ/「クローズ ZERO」製作委員会
2009年に劇場公開された本作は、小栗が27歳の時の作品。不良映画というものは、普通の学園ものよりは、あまり年齢的な縛りがないことが多いが、ある意味での青臭さは絶対的に必要な要素だ。特に源治は、腕っぷしが強く猪突猛進なところはあるが、本人が人間関係にあまり自信がないと自覚しているように、不器用なピュアさも表現する必要があるキャラクターだ。
ひょんなことから相棒となる鈴蘭OBの片桐拳(やべきょうすけ)とのやり取りも、圧倒的な腕っぷしによるカリスマ性がありつつも"弟感"満載の、どこか人たらしな一面も垣間見せる。
そんなキャラクターを小栗は好演している。三池監督らしい激しいバトルシーンで魅せる圧倒的な強さの一方、なんとも言えない天然的な隙も同時にみせるという絶妙なバランスで源治というキャラクターを演じている。

⒞2007 髙橋ヒロシ/「クローズ ZERO」製作委員会
芹沢役の山田をはじめ、桐谷健太、上地雄輔、高岡蒼甫、遠藤要、大東俊介、高橋努、深水元基ら、個性的な不良たちが変わらぬ"個"をぶつけるなか、源治は物語の最初と終わりで大きな成長を遂げる。約2時間という時間のなかで魅せる表情の変化も、源治というキャラクターの見せどころであるが、小栗は見事に表現している。
不良映画でありつつ、力だけでは決して頂点に立つことはできないというメッセージ性も、どこか戦国武将的な要素もあり、スッと入っていけるストーリーテリングになっている。
仲間がやられたにも関わらず、トップだからと行動に出られなかった源治がつぶやく「つれーんだなこういうのって...。テメーがやられた方がよっぽどましだな」というセリフ。25歳を過ぎた男が学生服を着て、違和感なく説得力を持たせるということだけでも、やっぱりすごいなと唸ってしまう。
文=磯部正和
放送情報【スカパー!】
クローズZERO
放送日時:4月5日(金)21:00~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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