高橋克典と小泉孝太郎が真逆の刑事を演じる、「悪党〜重犯罪捜査班」
2024.1.23(火)
2011年、「特命係長 只野仁」シリーズなどで正義の味方のイメージが着いていた高橋克典が"悪い刑事"を演じたのが、ドラマ「悪党〜重犯罪捜査班」だ。横浜の街を舞台に犯罪組織や暴力団を相手に奮闘する刑事たちの活躍を描く刑事ドラマなのだが、この刑事たちが普通ではないのだ。"腐っているのは、世の中か、俺か"をキャッチコピーに、刑事らは悪どい手法で悪者たちを追い詰めていく。
©ABC テレビ朝日 MMJ
主人公の富樫正義(高橋)が所属するのは、横浜港町警察署の刑事課第四係。所轄であるにも関わらず、神奈川県警で検挙率トップを誇るやり手集団だ。だが、逮捕や事件解決のためなら手段を選ばず、裏では「証拠隠滅・捏造、自白強要、暴力団との癒着、収賄」などなど黒いうわさが絶えない。その証拠を掴むために県警警務部長の前島隆造(村上弘明)が第四係に送り込んだのが、堅物のエリート警部補・里中啓一郎(小泉孝太郎)だった。
里中は、富樫だけでなく、第四係の飯沼玲子(内山理名)、柴田安春(鈴木浩介)、山下学(平山浩行)の不正を暴く上に、転落死した前第四係係長の死因も調べていくことになるが、極悪非道な世の中を知らない甘ちゃんで、悪党の本性も見抜けないため、第1話では殺人犯らを誘き寄せるためのエサにされてしまう。それに気付いた里中は怒りを爆発させるが、そんな彼に富樫は「この街に住んでいるのは善良なウサギだけじゃない。ウサギを狙って、襲って、骨までしゃぶるハイエナどもがうようよいる。(中略)ハイエナを倒せるのは、ハイエナだけだ」と言い放つ。
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県警の捜査本部が通り魔の犯行と断定した女性殺人事件の真犯人を炙り出し、被害者の無念を晴らした四係の実力を目の当たりにした里中は、彼らの能力を認めつつ、不正捜査を続けていく。すると、徐々に彼らの背後にいる人物が見え隠れし、本当の悪党は誰なのかが分からなくなっていく。そこがこのドラマのキモで、大きな見どころだ。酸いも甘いも知りつくし、あの手この手で悪を追い詰める富樫ら四係と、自らの正義を確かめながら真の悪党は誰かを見極めようとする里中のコンビネーションが面白い。
「匿名係長 只野仁」シリーズ(2003〜20012年、テレビ朝日系)のためにジムに通い、2006年には元プロボクサーの教師を演じた『ガチバカ!』(TBS系)をきっかけにボクシングも始めたという高橋のアクションはキレキレ。また、「サラリーマン金太郎」シリーズ(1999〜2004年、TBS系)で社会の荒波に揉まれながら成り上がっていく主人公を演じただけあって、犯人や里中を諭す芝居には迫力があり、見応え十分だ。
一方、小泉は今では「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜」シリーズ(2016〜2022年、テレビ東京系)などの刑事ドラマやミステリードラマでもおなじみだが、当時はまだ33歳で「ハケンの品格」第1シリーズ(2007年、日本テレビ系)や「コールセンターの恋人」(2009年、朝日放送)などお仕事ドラマの印象が強かったこともあり、キャリアの新人係長役がピッタリ。そんな小泉演じる里中が、確固たる覚悟を持って事件に向き合っている富樫らの影響を受けて徐々に変化し、終盤では富樫のパートナーのようになっているのが面白い。
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また、第5話にはデビューまもない有村架純が、第8話には2009年の「外事警察」(NHK総合)で注目を浴びた滝藤賢一がゲスト出演。それぞれに異彩を放っているので、そこにも注目してほしい。
文=及川静
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