長谷川博己が演じるクセのある先生が可愛らしい、「映画 鈴木先生」
2024.1.11(木)
スラリとした長身と端整な顔立ちといった美しいビジュアルと、高い演技力を併せ持つ長谷川博己。2010年に年齢差がある男女のドロドロ不倫を描いて社会現象を巻き起こした「セカンドバージン」(NHK)に出演し、遅咲きの若手俳優として注目されてから早14年。2011年に放送された「家政婦のミタ」(日本テレビ系)での怪演がきっかけで大ブレイクし、2018年には連続テレビ小説「まんぷく」で朝ドラのヒロインの夫役、2020年には「麒麟がくる」(共にNHK)で大河ドラマの主役を果たすなど着実にキャリアを積み上げてきた。
そんな彼のテレビドラマ初主演作は、「セカンドバージン」の1年後に放送された「鈴木先生」(テレビ東京系)。長谷川は、独自の教育理論を駆使して理想のクラスを作りあげようとしている中学教師・鈴木先生を熱演した。
ループタイと黒縁メガネがトレードマークの鈴木先生は、一見、どこにでもいそうな平凡な教師。だが、頭の中は常に妄想であふれているうえ、密かに一人の女性生徒を"カミサマ"として崇拝する、かなり倒錯した一面も持ち合わす人物でもある。さまざまな感情と見た目と心のギャップを持っている、普通なのにどこか違う、一言で表せない不思議な魅力があるのが鈴木先生だ。
(C)2013 映画「鈴木先生」製作委員会
そんなつかみどころのない役を長谷川は気負わず演じ、ハマり役に。中でも、心の声や頭の中のどこか哲学的で思想的な考えを吐露するモノローグでは、長谷川の真骨頂とも言える早口なセリフ回しに感情をのせた演技でアプローチ。長谷川の声を通すことで、どこか人間臭さがある、かわいらしいキャラクターに見せることに成功した。
ドラマ版は視聴率こそ悪かったが、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞や日本民間放送連盟賞テレビドラマ番組部門最優秀賞受賞などを受賞するといった高い評価と熱烈なファンの支持を集めることに。そして2年後に映画「鈴木先生」は公開された。とはいえ映画化されてもテイストはドラマと変わらず。生徒会選挙が始まり、何事も多数決で決めることに対して不穏な空気が立ちこめる中、鈴木先生の"カミサマ"である優等生・小川蘇美(土屋太鳳)が、OBで引きこもりの勝野(風間俊介)に人質にとられてしまう大事件が起きる。
根底に漂うどこにでも起こりえる問題について鈴木先生は過剰に悩みながら、驚くほど真っ直ぐに生徒に向き合っていく...。この誠実さゆえの生きづらさとそこはかとなく漂うコミカルさを持つ鈴木先生は、長谷川の見た目もプラスされてか、なぜかリアルに映るから不思議だ。これこそまさに長谷川だからこそ作りあげることができた唯一無二のキャラクターだったと言える。
その後、少年の心を持った研究員や冷静沈着な武将、プライドが高いが心優しい恋に臆病な青年など、さまざまなキャラクターを演じてきた長谷川博己。彼が演じるキャラクターは多面的で人間力の高い人物が多い。そんな彼が生んだ不思議な魅力あふれる鈴木先生の姿をぜひ見てほしい。
文=玉置晴子
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