清原果耶が奇抜なユーモア満載の作品で好演!岡田将生と不器用で愛らしいキャラクターを演じた「1秒先の彼」
2023.12.20(水)

2014年から約9年の時を経て今年11月から待望の再々演の幕を開けたスペクタクル舞台「ジャンヌ・ダルク」。今作で初舞台となる清原果耶がヒロインを務め、時代に翻弄されながらも魂を燃やし続ける少女を熱演。近年の代表作である連続テレビ小説「おかえりモネ」(2021年)や映画「線は、僕を描く」(2022年)とは異なる、新たな一面を見せている。
2024年には「花束みたいな恋をした」(2021年)の土井裕泰監督と脚本家・坂元裕二が再びタッグを組んだ映画「片思い世界」も公開を控えているが、デビュー以来多彩な活躍を見せる清原の躍動ぶりを示す1作が「1秒先の彼」(2023年)だ。

(C)2023「1秒先の彼」製作委員会
本作は2020年の台湾映画「1秒先の彼女」の日本版リメイク。オリジナル版は、台湾新世代の異端児と注目を集めたチェン・ユーシュン監督が手掛け、何をするにも他人とズレた男女が繰り広げるすれ違いの恋愛劇を奇抜なユーモア満載で描き、第57回台湾アカデミー賞(金馬奨)で作品賞、監督賞、脚本賞ほか最多5冠に輝いた。
日本版では「リンダ リンダ リンダ」(2005年)や「苦役列車」(2012年)などで知られる山下敦弘監督と、数々の名作を世に送り出してきたヒットメーカー・宮藤官九郎が挑戦。オリジナル版の主人公の男女設定を反転させ、舞台を京都に移して、新たな物語を描き出した。他人よりもワンテンポ早い主人公の青年には岡田将生、他人よりもワンテンポ遅いヒロインに清原が起用されている。

(C)2023「1秒先の彼」製作委員会
京都市内の郵便局の窓口で働くハジメ(岡田)は、何でも1秒早い郵便局員。他人とワンテンポずれてしまうため、仕事は効率的にこなせても恋愛は不得意で、恋人とはなかなか長続きしない。街中で路上ミュージシャン・桜子と恋に落ちたハジメは、次の日曜日に花火大会デートの約束をするも目覚めるとなぜか月曜日になっていた。撮られた覚えのない自分の写真や異常な日焼け、見知らぬ鍵に手紙と謎は深まる。大切な1日はどこへ消えたのか...ハジメの必死の謎解きが始まる。
(C)2023「1秒先の彼」製作委員会
清原が演じるのは"消えた1日"の秘密を握るレイカ。何でも1秒遅い大学生のレイカは毎日郵便局に通い、ある場所へ手紙を送り続けている。周囲とワンテンポ遅れている彼女は、おっとりしたのんびりや。柔らかい京都言葉が、ふんわりと優しい雰囲気に良く似合う。
どこかズレているが、本人はいたって真面目なのも微笑ましい。小さな恋心を大切に育み、人とは少し違っても自分の世界を持っていて、大切な人のために怒ることもできるレイカ。彼女の心根の真っ直ぐさや強さも、清原にマッチしている。不器用でも懸命な姿を追いかけるうちに、いつしか応援したくなってしまう。時間に関わるファンタジーながら、一途に健気に生きるレイカを清原が地に足のついた演技で体現することで、不思議なリアリティが生まれた。

(C)2023「1秒先の彼」製作委員会
消えた1日をめぐる物語が、ハジメとレイカの異なる視点から描かれた本作。前半に張り巡らされた伏線が後半で回収されていき、絶対にタイミングが合わない2人のストーリーが重なる瞬間に奇跡が起こる。「見た目は100点なのに中身が残念」と言われてしまうハジメを愛らしくコミカルに演じた岡田、静かで頼りなげながらも優しく温かな世界を持つヒロイン役で周りを惹きつける清原。オリジナル版のファニーでキュートな雰囲気は壊さずに、日本版リメイクにふさわしいキャスティングと絶妙なアレンジが加えられているため、もどかしさもユーモラスでとても人間らしい2人が不器用だからこそ愛おしく感じられた。
文=中川菜都美
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