西島秀俊の繊細な演技と存在感に魅了される!映画「世界の終わりという名の雑貨店」
2023.12.18(月)
北野武監督作「首」(公開中)では愛憎が入り乱れる明智光秀、連続ドラマ「警視庁アウトサイダー」(テレビ朝日系)では見た目はコワモテなのに人情派の刑事、連続ドラマ「きのう何食べた? season2」(テレ東系)では几帳面で料理上手な弁護士と、2023年も多彩な顔を見せている西島秀俊。2024年1月からも主演ドラマがスタートするなど、50歳を超えても第一線で活躍し、多くのファンを惹きつけている。
彼の魅力はなんといっても引き出しの多さ。繊細な役からコミカルな役までなんでもこなし、視聴者を魅了していく。西島秀俊が明智光秀や、シロさん(「きのう何食べた?」の役)を演じると聞いたとき、最初はどうなるんだろう?と思ったが、一度見てみると、西島秀俊のための役だったのでは?と思えるほど安心感があるのだから不思議だ。
そもそも彼を一躍有名にしたのは、ドラマ「あすなろ白書」(1993年フジテレビ系)。他人に言えない恋心を隠しながら儚い笑顔を見せる西島の姿の虜になった人も多い。その後もしばらくはトレンディ俳優としてドラマなどに出演するも、90年代後半からは活動の場が映画に。瀬々敬久監督「冷血の罠」(1998年)や黒沢清監督「ニンゲン合格」(1999年)といった作品で内面に葛藤を抱える青年役を多く演じ、キャリアを積んでいった。ちなみにある種、その一つの到達点ともいえるのが、今年「首」で再びタッグを組んだ北野武監督作品の「Dolls」(2002年)。自分のことを認識できない元恋人とあてもなく彷徨い続けていく青年を演じ、自身のキャリアの転機ともいえる作品となった。

そんなナイーブな青年を多く演じていた西島が「Dolls」の前年に主演したのが、1月10日(水)に日本映画専門チャンネルで放送される「世界の終わりという名の雑貨店」(2001年)。嶽本野ばらの処女小説集に収録されている同名小説が原作で、社会からの疎外感に悩む青年と女子高生の姿を描いている。
その中で西島が演じるのは、世間との折り合いがつけられずライターを辞めて「世界の終わり」という名の雑貨店をはじめる島尾雄高。カセットレコーダーに自分の気持ちを録音する彼は、自分宛に手紙を書き続ける女子高生・水野胡摩にシンパシーを感じ、少しずつ距離を縮めいく。ある日、雑貨店のビルが取り壊されることになり、自分たちの居場所がなくなってしまった雄高と胡摩は、雪の日に店に飾ってあった風景写真を手に逃避行をする......。
何を考えているかわからない雄高を、静かに演じる西島。常に困っているような表情で雄高の生きづらさを見事に体現。醸し出される雰囲気が、多くを語らない青年の内なる葛藤やどこか危うい雰囲気と実にマッチしている。ちなみに服も全編モノトーンで、ヴィヴィアンウェストウッドのファッションに身を包んだ胡摩を演じた高橋マリ子との対比も面白いところだ。
西島秀俊の繊細な演技と存在感に魅了される「世界の終わりという名の雑貨店」。シリアスからコミカルまで何でも演じられる俳優となった西島の原点ともいえる演技を堪能してほしい。
文=玉置晴子
放送情報【スカパー!】
世界の終わりという名の雑貨店
放送日時:1月10日(水)19:30~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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