山下智久が海外ドラマ初主演を果たしたドラマ「神の雫/Drops of God」
2023.12.13(水)
いまやアーティストとして、そして俳優として、文字通り世界を股にかけて活躍を続ける山下智久。そんな彼が海外ドラマ初主演を果たしたのが、日米仏共同製作のドラマHuluオリジナル「神の雫/Drops of God」だ。ワインブームを巻き起こした人気漫画「神の雫」を大胆にアレンジした本作で、山下は一流ワイン評論家の遠峰一青を演じる。
©Hulu Japan
フランスに住む29歳の女性・カミーユ(フルール・ジェフリエ)は、世界的なワイン学の権威である実の父親の死が近いことを知り、父のいる東京へ向かう。しかし、彼女が東京に着いた時には既に父は亡くなっていた。彼の遺言を聞くために呼び出されたのはカミーユの他にもう一人、父の一番弟子だった遠峰一青(山下智久)。遺言の内容は、二人のうちワインに関する3つのテストに勝利した者に、総額160億円にものぼる莫大な遺産を譲るというものだった。世紀の対決にマスコミも注目する中、2人はテストに臨む過程で自身の両親との確執にも向き合っていく。
本作で海外ドラマ初主演となった山下智久だが、その歩みは着実なものだった。海外進出の第一歩となったのは、アジアスターが集結した2018年の中国映画「サイバーミッション」。2019年には国際連続ドラマ「THE HEAD」でメインキャストを務めた後、2020年にはハリウッド映画「マン・フロム・トロント」(2022)の撮影に参加。「神の雫/Drops of God」は2021年8月から4ヶ月にわたりフランスに滞在して撮影した作品となる。
©Hulu Japan
ドラマを見てまず驚くのは、無駄なものをすべて削ぎ落としたかのように痩せた山下の姿だ。彼は役作りの一環として撮影期間中に厳しいダイエットを行っていた。限界まで体重を落とすことで味覚や嗅覚を研ぎ澄ますだけでなく、ストイックで何事も突き詰めるという一青の人物像もつかんでいったという。テイスティング対決では一流評論家らしい鮮やかなグラスさばきを見せているのも印象的だ。
目を見張るのはビジュアル面だけではない。序盤は主にカミーユの成長に焦点が当てられ、一青はその前に立ちはだかる完全無欠な対決相手としての存在感を放っている。氷のような表情を崩さず、いつ何時も冷静沈着で、腹の中が読めない人物だ。
©Hulu Japan
しかし中盤以降、そんな彼の無表情にも微細な感情のうごめきが見えてくる。それこそが、ワインを軸としながら家族への複雑な思いや絆を描き出す本作の真骨頂だ。一青は実業家の息子で跡継ぎとしての役目を期待されながら、富も地位も捨ててワインの道に進もうとする青年。そんな彼が家族の反対を押し切り、負けることは許されないと決意を新たにするシーンがある。
祖父が静かに忠告を重ねる一方で一青は言葉を発さず、表情もほぼ変わらない。だが、山下の微妙な視線の上下や表情に加わっていく力の加減から、自ら退路を断った彼の決意の強さと重みが如実に伝わってくる。まるで黒から漆黒へと移り変わるような、そんなわずかながらも強烈な感情のうごめきを山下は見せてくれる。
山下は本作出演以降も継続的に海外活動を展開する一方、2024年1月からは好評を博したドラマの続編「正直不動産2」(NHK)が放送を控えている。俳優としてますます脂が乗っていくであろう彼の今後も目が離せなさそうだ。
文=本永真里奈
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