吉田鋼太郎と吉岡里帆の掛け合いにハマる!監察官のバディを演じる「監察の一条さん」
2023.11.30(木)
吉田鋼太郎と吉岡里帆が初共演し、どうにも噛み合わない凸凹コンビっぷりが楽しめるのがスペシャル刑事ドラマ「監察の一条さん」だ。
本作で吉田が演じているのは、死語になりかけのJKワードを嬉しそうに使う"ゆるふわ"監察官の一条善太郎。吉岡は警視庁捜査一課でバリバリ仕事をしてきたものの、監察に異動になり、一条のノリの軽さに呆然とする結城まりあを演じている。
まりあは結婚式当日に新郎にドタキャンされ、ウエディングドレス姿のまま教会で招待客に謝罪するという、最悪な目にあったばかり。それにも関わらず、巡査部長の一条は「どうして彼、来なかったんだろうね?」などとまりあに質問攻め。その上、馴れ馴れしく「まりあちゃん」と呼ばれて腹を立てるまりあだが、おかまいなしの一条から「ウェルカム監察!イエーイ!」とグータッチを強要され、ドン引き。いわゆる"キャリア組"で捜査一課1の勉強家かつ堅物のまりあと、合コン大好き、仕事場には趣味の私物が置いてある、ゆるさ全開の一条が意気投合できるわけもなく、共通点といえば柄シャツを着ていることぐらいだ。
そんな2人がバディを組むことになった本作の見どころは?
■ゆるふわ監察官と堅物刑事、対照的な2人が事件に挑む
(C)テレビ朝日・東映
違法行為の疑いがある警察官の監視と秘密裏の捜査をするのが監察の仕事。係長の瑠璃子(南果歩)からバディを組むように命じられた一条とまりあは、「未成年と密会している」という噂がある交番勤務の警察官・大木の素行調査から始めることになる。
一条の調査は、持ち前の軽さと社交性をフル稼働させるやり方で、仲良くパフェを食べたり、大木が一緒にいた女性のキャバクラの名刺を嬉しそうに持ってきたり、遊んでいるとしか思えない。そんな一条の軽いノリに、まりあは心の中で「このエロおやじ!」と毒舌を吐く。さらに、自分のことは「善太郎さん」と名前で呼んでほしいと言う一条は、まりあから「一条巡査部長」と呼ばれると頬をぷっくりと膨らませていじけモードになるため、そんな一条にもまりあは尚更イライラ。
しかし、その後に起こる殺人事件の真相を追っていく過程で、一条が鋭い観察眼を持っていることが明らかになっていく。そして、今回の事件の鍵になる3年前の爆発事故の関係者の家を2人で訪ねる場面では、部屋に仮面ライダービルドのグッズがあるのを見つけて無邪気に盛り上がり、事故関係者の警戒心をあっさり解いてしまう一条。そこで発揮される吉田ならではのラブリーな演技がさすがと言えるシーンだ。
■堅物のまりあが無邪気な笑顔を見せる爽やか青年を鈴木伸之が演じる
監察の仕事になかなか意義を見出せないでいるまりあを癒すのは、捜査一課でバディを組んでいた椎名(鈴木)。居酒屋で泥酔してしまったため椎名におぶってもらい、帰り際に頭をポンポンされた時のまりあの表情は、一条と一緒にいる時とはまるで別人。「真面目なまりあのありがたみが、いなくなってからわかった」と微笑む椎名は、どこから見ても爽やかな好青年で、これまた鈴木のハマり役だ。
後半では、捜査一課に「(監察の)出る幕じゃない」と言われながらも一条と殺人事件を調べていたまりあが、大胆な行動に出る場面も。その際の、あっけにとられて開いた口が塞がらなくなる一条と椎名のオーバーリアクションは、シリアスな場面なのを一瞬忘れてしまうほどのインパクトだ。
後半では吉田が振り幅と懐の深さを感じさせる迫力の演技で視聴者惹きつけ、コメディとサスペンスを結びつける重要な役目を果たしている。
文=山本弘子
放送情報【スカパー!】
監察の一条さん
放送日時:2023年12月22日(金)10:50~
チャンネル:テレ朝チャンネル1
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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