福山雅治が演じるからこその説得力!「元スターカメラマン」というキャスティングの妙が堪能できる映画「SCOOP!」
2023.11.25(土)
年齢を重ねるごとに魅力を増し、スターなのに飾らぬ素顔も人気の福山雅治。冬の恒例行事となった「福山☆冬の大感謝祭 其の二十一」や4月からはアリーナツアー「WE'RE BROS. TOUR 2024」が控えるなどアーティストとしてはもちろん、今年はTBS系日曜劇場「ラストマン-全盲の捜査官-」で演じた全盲の人たらしFBI捜査官役でも話題となり、俳優としても好調。ディズニー創立100周年記念作品「ウィッシュ」(12月15日(金)公開)ではヴィラン役の日本版声優としてミュージカルに飛び込むなど、常に挑戦を続けている。
(C)2016「SCOOP!」製作委員会
そんな福山が落ちぶれたパパラッチを熱演して新境地を切り開いたのが、痛快社会派エンターテインメント「SCOOP!」だ。「モテキ」(2011年)や「バクマン。」(2015年)の大根仁監督が、1985年に製作された原田眞人監督・脚本の伝説的テレビ映画「盗写1/250秒」を21世紀風にリメイクした本作。
主人公となるのは、かつて数々の伝説的スクープをモノにしてきた凄腕カメラマンの都城静(福山)。過去のある出来事をきっかけに報道写真への情熱を失ってしまった静は、芸能スキャンダル専門のパパラッチに転身。ひょんなことからド新人記者の行川野火(二階堂ふみ)とコンビを組まされる羽目になった静が、凸凹コンビとなってスクープを連発していく姿を描く。
(C)2016「SCOOP!」製作委員会
「日本一撮られない男」とも言われ、いつもは"撮られる側"である福山が、パパラッチ役として"撮る側"を演じるというキャスティングの妙を堪能できる映画だ。しかも自堕落な日々を過ごす静は、無精髭を生やした女好き。言葉遣いも荒く、下ネタ連発...と、汚れ役とも言っていいほどの男を、福山がハマり役として演じているのだから面白い。
彼が演じるからこそ、"元スターカメラマン"という静の輝きにも説得力があるし、物語が進むごとに、静の内面に潜む情熱や優しさが浮き彫りとなる様子を福山がナチュラルに体現した。ダメ男なのに、色気すら漂わせるような魅力的なキャラクターを生み出している。
(C)2016「SCOOP!」製作委員会
また、静とスクープを追いかけていくことになる野火を溌剌と演じた二階堂もなんともチャーミング。いつも体当たりの野火の真っ直ぐさと正義感が静にも影響を与え、いつしかナイスコンビとなっていく様子はワクワク感もたっぷり。「サイテーな仕事」とパパラッチの役割を苦々しく感じていた野火が、「この仕事、サイコー!」と口にしてしまう場面には思わずニヤリとさせられる。
さらに、編集部を仕切る副編集長役の吉田羊、もう一人の副編集長役の滝藤賢一もそれぞれの使命感をみなぎらせる役柄を好演。そして静とは腐れ縁の仲である情報屋・チャラ源を演じたリリー・フランキーの怪演は必見!いつまで経っても忘れられないような、強烈な爪痕を残している。
「モテキ」や「バクマン。」でも実在の編集部を映画的に描いてきた大根監督だが、今回は有名写真週刊誌の編集部に極秘取材を敢行。記者や編集者、カメラマンに話を聞きながら、リアリティ溢れるシーンを作り出したという。芸能スキャンダルがいかにして暴かれているのか...という裏側をのぞいているような好奇心も満たしてくれるはずだ。
文=成田おり枝
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