「哲仁王后～俺がクイーン！？～」のナ・イヌの可愛らしいロマンス演技に魅了！ソヒョンとの初々しいキスシーンも話題を呼んだ「ジンクスの恋人」

2023.10.19(木)

今年9月に29歳を迎え、熱血漢の刑事という初の役どころに挑んだサスペンスドラマ「ずっとあなたを待っていました」が話題を呼んだばかりのナ・イヌ

もともと「哲仁王后～俺がクイーン！？～」(2020~21年)や「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」(2021年)といった時代劇で脚光を浴びてきたせいか、武骨で精悍なイメージが根強いが、最近は現代ドラマで幅広い役柄にも挑戦。ファンタジックなロマンス「ジンクスの恋人」(2022年)では、心優しい"運命の王子様"を演じている。

11月5日(日)よりKNTVにてTV初放送される「ジンクスの恋人」は、手に触れた人の未来が見える"巫女"と不運続きの青年との数奇な運命を描くファンタジーロマンス。ソヒョンが世間知らずで天真爛漫な巫女・スルビを、イヌが優等生だったが運に見放されてしまう青年・スグァンを演じている。

代々受け継がれてきた予知能力を持つスルビは、財閥であるクムファグループ一族の"幸運のお守り"として、生まれてから20年間ずっと広い屋敷の秘密の部屋の中だけで生きてきた。外の世界を知らずに育ったため、純真無垢で好奇心が旺盛の彼女は、「絵本で読んだ"王子様"が自分にも現れる」と夢見ている。

一方のスグァンは、一流大学で経営を学ぶ優等生。心優しく母親思いで、卒業後はクムファグループに就職も決まり、平凡だが幸せな人生を送ろうとしていた。だが、友人であるクムファグループの御曹司・ミンジュン(キ・ドフン)の屋敷に遊びに行ったことをきっかけに、彼の運命は大きく変わってしまう。

部屋から外を覗いていたスルビは、スグァンを見て自分の"王子様"だと思い込むと、裸足のまま部屋を抜け出して生まれて初めて屋敷の外へ。ひと目惚れしたスグァンを追って刺激的で夢のような一日を過ごす。だがスグァンにしてみれば、"巫女"であるスルビに見初められたことが運の尽き。スルビを誘拐したと勘違いされ、内定は取り消しになり、その後も"ミョンソン"と名前を変えて鮮魚店で働くが、市場では災いを呼ぶ男として嫌われてしまう。

天真爛漫なスルビは、自由奔放な性格の持ち主。初めて乗ったバスに「すごい！動いてるわ」と大興奮し、スグァンに連れていってもらった遊園地でも大はしゃぎ。飛んだり跳ねたり元気いっぱいの人物像をソヒョンは幼い子どものような豊かな表情で体現している。

対するスグァンは、穏やかな好青年。突然現れた世間知らずのスルビに戸惑いながらも、お金を持たずにバスに乗り込んできたことを知ると、料金を払ってあげたり、裸足のスルビに靴を貸してあげたりと、ごく自然に手を差し伸べる善良さを持ち合わせている。母親からの愛情に包まれて育ったことが滲み出る、純朴で真っ直ぐなキャラクターだ。

時代劇ではアクションが映える188㎝のイヌの逞しい体躯も、Tシャツにジーンズ姿というラフなファッションに身を包むと途端にそのすらりとしたスタイルが際立ち、日常の風景にもしっくりと溶け込む。穏やかで控えめな雰囲気が、アグレッシブで怖いもの知らずのスルビと良い意味で"ミスマッチ"で、興味を掻き立てられる。

良くも悪くも正反対な性格の2人は、スルビの誘拐騒動から2年後に再会し、ロマンスが動き出す。はじめは不幸の元凶のようなスルビを避けていたが、次第に彼女の朗らかでチャーミングな人柄に惹かれていくスグァン。初めてお酒を口にして酔っぱらったスルビにキスされる場面では、ドキドキが止まらない自身に戸惑う様子を体現し、どこか可愛らしくもある人間味に溢れた魅力を発散させている。

時代劇で見せる凛々しい姿はもちろん魅力的だが、「ジンクスの恋人」でのピュアで優しい好青年ぶりも見事にハマっていたナ・イヌ。振り幅のある演技で躍動する彼の今後のキャリアに期待したい。

文＝酒寄美智子

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