福山雅治と石田ゆり子が大人のラブストーリーを熱演した「マチネの終わりに」
2023.10.17(火)
東京、パリ、ニューヨークを舞台に、惹かれあいながらもすれ違い続ける大人の切ない恋愛を描く映画「マチネの終わりに」(2019年)。第2回渡辺淳一文学賞を受賞した平野啓一郎の同名小説を原作とする壮大なラブストーリーが、日本映画専門チャンネルで11月2日(木)に放送される。
数々の人気作に出演してきた福山雅治と石田ゆり子の初共演が実現したことでも話題を呼んだ本作は、40代という微妙な年齢に差し掛かった2人の男女の恋愛を中心に様々なテーマが絡み合う骨太の文学的作品となっている。
物語の主役は、天才クラシックギタリストの蒔野聡史(福山雅治)と、海外の通信社で働くジャーナリストの小峰洋子(石田ゆり子)。若くしてその才能が世界に認められ成功を収める一方で、キャリアの岐路に立ち苦悩していた聡史が、あるコンサート終演後の楽屋で洋子と出会ったことから2人の運命が大きく動き出すというのが物語のあらすじだ。
初対面から強く惹かれ合う2人だが、洋子にはフィアンセのリチャード新藤(伊勢谷友介)がいた。リチャードの存在を知りつつも、なお洋子への恋心が募る聡史。出会いから2年後、テロ事件に巻き込まれ傷心の洋子にその想いを伝えていく。

これがもし若者の恋愛模様を描いた作品であれば、洋子はすぐにでも聡史のもとに飛び込むに違いない。しかし、社会的立場と責任のある大人であればこそ、どこかで理性が働き、責任のある行動を取ろうとするもの。作中で洋子が見せる戸惑いも、理想と現実の狭間で揺れ動いているからこそだ。そんな洋子の複雑な心情を表情やセリフのニュアンスでリアリティーたっぷりに演じる石田の演技は、見事というほかないだろう。
その後、互いの気持ちを受け入れようとした聡史と洋子だったが、あることをきっかけに2人の運命は大きくすれ違い、別々の道を歩むことに。それから4年後。すれ違いの真相を知った聡史と洋子が後悔の念にさいなまれる様を迫真の演技で見せるシーンは本作における1番の見所だ。時間にすればわずか5分ほど。しかし、身近な人間に裏切られたことへの深い怒りと悲しみ、相手への懺悔の気持ちが痛いほど伝わり、作品に感情移入させるには十分すぎる時間だ。
6年間にわたって続いたすれ違いの果てに2人がたどり着いた未来とは。洋子を演じた石田が、「こんなふうに人を愛せたら。そう思わずにはいられなかった」と振り返った大人のラブストーリーの行く末を見届けてほしい。
文=安藤康之
放送情報【スカパー!】
マチネの終わりに
放送日時:11月2日(木)10:35~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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