小泉孝太郎演じる「いい人」がアクセント!深田恭子の悲壮感ある演技にも注目のドラマ「名もなき毒」
2023.10.11(水)

人間の心の闇と一口に言っても、そこには黒一色ではない多種多様の暗黒が入り混じっている。そんな誰もが抱える"毒"を見事な筆致で描き出す宮部みゆきの傑作小説をドラマ化した作品が、小泉孝太郎主演の「名もなき毒」だ。本作は平凡なサラリーマンを主人公とする杉村三郎シリーズから「誰か somebody」と「名もなき毒」を1つのドラマとして映像化したもので、前半では深田恭子がヒロインとして登場する。

(C)TBS
初夏のある日、今多コンツェルングループ会長の個人運転手を務める梶田(平田満)が自転車にひき逃げされる事件が発生。彼は死亡してしまい、グループ広報室に勤める杉村三郎(小泉孝太郎)が義父でもある会長の代理として告別式に列席する。過去の出来事により梶田に恩を感じていた杉村は、梶田の長女・聡美(深田恭子)と次女・梨子(南沢奈央)のためにひき逃げ事件を調べることに。しかしその調査に反対する聡美から、彼女自身と梶田に関する後ろ暗い過去を聞かされ、杉村は一家をめぐる闇に足を踏み入れていくことになる。
本格ミステリーでありながら、主人公の杉村三郎は探偵でも警察でもなく、どこにでもいる会社員。日常に潜む毒がにじみ出る本作の中で、杉村は毒に染まらない立ち位置を守りながら事件を見つめ続ける。そんな杉村のピュアさを表現できる俳優として白羽の矢が立ったのが小泉孝太郎だ。ドラマ化にあたり、原作者の宮部みゆきが直々に彼を指名したという。

(C)TBS
そんな小泉が演じる杉村は、絵に描いたような"いい人"だ。腰が低く、強気に出ず、親身になって相手に寄り添う。小泉の爽やかさと品の良い物腰が見事にハマっているのだ。杉村は一児の父でもあり、小泉にとっては2度目の父親役となったが、妻を思いやり娘をかわいがる家庭人の姿も自然に演じており好感度は高まるばかり。まさに当たり役となった杉村三郎は視聴者にも愛され、2014年には続編「ペテロの葬列」(TBS系)が放送されるまでになった。
前半部のヒロインである深田恭子が演じるのは、ひき逃げ事件の遺族である聡美。結婚を前に父を亡くしただけでなく、幼少期には父親のせいで誘拐されたという記憶を持つ女性だ。歳の離れた妹を持ち、葬儀のシーンで見せる凛とした着物姿や、姉としての楚々とした振る舞いが印象的。その一方で、事件のことで杉村と相対する時や自らの過去を口にする場面では、重い痛みを抱える者の悲壮感をしっかりとたたえて見る者の目を奪う。"毒"の強いキャラクターが多い中で、深田の漂わせる清らかさが緩衝材になっていることは間違いない。

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後半部では真矢みき(現・真矢ミキ)がヒロインとして登場し、小泉演じる杉村は新たな事件に巻き込まれていくことになる。ピュアな主人公と毒気の強い人物たちの織りなす迷宮の果てに、薄く濃く毒を浴びた杉村がどう変貌していくかも注目だ。
文=本永真里奈
放送情報【スカパー!】
名もなき毒(全11話)
放送日時:11月3日(金)11:00~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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