初の刑事役でも強い存在感を放つ神木隆之介に注目!ドラマ「刑事ゆがみ」
2023.9.30(土)
わずか2歳でCMでデビューし、幼少の頃から活躍してきた俳優・神木隆之介。ドラマなどへの出演にとどまらず、映画「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」では声優を務めるなど、時と共に活動範囲は広がり、12歳の時には映画「妖怪大戦争」で主演を果たし、第29回日本アカデミー賞の新人俳優賞も受賞している。
その後も映画「るろうに剣心 京都大火編」「伝説の最期編」に原作の人気キャラ・瀬田宗次郎役で出演したり、映画「君の名は。」で主人公の声を担当するなど第一線で活躍。最近ではNHK連続テレビ小説「らんまん」で主人公の植物学者・槙野万太郎役を務め、大いに芸能ニュースを賑わせた。
今や国民的俳優と呼ばれるほどの神木だが、そんな神木が出演した作品の中でぜひ注目してほしいのが、2017年に放送されたドラマ「刑事ゆがみ」だ。神木は本作で、刑事役に初挑戦する。
(C)井浦秀夫/小学館(C)フジテレビジョン
主人公の刑事・弓神適当を演じるのは浅野忠信。破天荒な性格で違法捜査もお構いなしという型破りな刑事だが、事件の捜査においてはひたすらに真実を追い求める。
(C)井浦秀夫/小学館(C)フジテレビジョン
神木が演じるのは、弓神とバディを組む若手刑事・羽生虎夫。正義感が強く格闘術も得意だが、出世欲が強く腹黒い部分もあるとされる。いい加減な弓神にいいように振り回されるが、刑事としてブレない信念を持つ弓神を尊敬しているようで、捜査をしっかりサポートする。
第1話の当初は、羽生と弓神がいがみ合うシーンが数多くある。取り調べの模擬練習ではいきなり取っ組み合いを始めるし、刃物を持った老人を捕まえた時には、「開放してやろうぜ」という弓神に対し「法にのっとって捕まえるのが自分の仕事っすから」と容赦なく手錠をかける羽生。名前の通り適当な弓神と、真面目で硬い口調の羽生という対照的な人物像が、お互いの存在を引き立てていると言えそうだ。
捜査が進むと真実の追求に乗り出した弓神が羽生を振り回し始めるが、羽生も負けてはいない。女性が階段から転落し死亡した事件を再現するため、弓神が羽生を階段から突き落とした時は、手首を捻挫したかもと嘘をつき治療費を出させようとする。また、被害者の自宅に侵入した羽生を弓神が閉じ込めた時は、タメ口で「中来いよ!早く!」「バカじゃねえの!」と絶叫したりもする。神木が持つ純で真面目な雰囲気とのギャップもあって、弓神とやり合う時の羽生の表情や言葉にはついクスッとさせられる面白味がある。そんな羽生と弓神との掛け合いも、本作の魅力のひとつとなっている。
捜査の過程で再会した中学の同窓生との会話では穏やかな雰囲気を漂わせたり、1話のラストで真犯人が判明し、弓神に「お前が逮捕しろ」と言われた時には複雑な気持ちが絡み合った神妙な表情を見せるなど、印象に残るシーンも数多くある。浅野が演じる弓神という強烈なキャラクターと一緒でも羽生の存在感がかすれないのは、神木が要所を押さえた演技で羽生虎夫という人物をしっかり演じているからだろう。
適当に見えながら、鋭い洞察力で真相を暴いていく弓神。花瓶で殴られたり、膝カックンされたり睡眠薬を盛られたり、何かと弓神にもて遊ばれながらも刑事の職務を全うしようとする羽生。神木のユニークで秀逸な演技とともに、この魅力的な2人の刑事の活躍をぜひ楽しんでほしい。
文=堀慎二郎
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