心が沸き立つ躍動感!窪塚洋介、ARATA(井浦新)、中村獅童が卓球に懸ける青春を体現した、最高のスポ根映画「ピンポン」
2023.8.18(金)

「冬のソナタ」(2002年)の日本放送から今年で20周年という節目の時を迎えている"韓流ブーム"。その一方、同時期にあたる"ゼロ年代"はいわゆるミニシアター系と呼ばれるインディペンデント系の日本映画が人気を集め、数々のヒット作が生まれた時代でもあった。中でも、当時の日本映画界に新風を吹き込んだ作品の1つが、窪塚洋介、井浦新(当時はARATA名義)、中村獅童ら、気鋭の俳優が集った青春映画「ピンポン」(2002年)だ。
松本大洋の同名コミックを原作とし、宮藤官九郎の脚本によって、卓球に打ち込む男子高校生の友情や苦悩といった青春模様を描き出す本作。CGアニメーターとして「タイタニック」(1997年)のVFXに携わった経験を持つ曽根文彦が監督を務めており、CG技術を駆使したハイテンポでのラリーなど、細胞が思わず湧き立つようなスピード感あふれる卓球シーンが当時大いに話題となった。

(C) 2002 「ピンポン」製作委員会
斬新な映像だけでなく、当時の観客に強烈なインパクトをもたらしたのは、主演・窪塚洋介を筆頭とする、人気俳優たちの競演によって命を吹き込まれた登場人物たちだ。
それは、まるで原作キャラクターを"完コピ"したかのような躍動感で、窪塚はおかっぱ頭がトレードマークの主人公・ペコこと星野裕を体現。劇中に登場する「この星の一等賞になりたいの、卓球で、俺はっ!!」という名セリフをはじめ、独特の口調やオーバーな表情など、大胆な演技で自信過剰で感情豊かなペコを再現している。アニメのようなくるくる変わる表情からは目が離せず、まさに"主役"というべき輝きを放っている。
そんなペコの親友でありライバルでもあるスマイルこと月本誠を演じているのが、当時はARATA名義で活動していた井浦新。滅多に笑わないから"スマイル"というあだ名の通りの仏頂面やローテンションな様子もハマリ役で、太陽のようなペコとは対照的に、月のような吸引力を持つ魅力に惹きつけられる。

(C) 2002 「ピンポン」製作委員会
さらに卓球名門校のエース・ドラゴンこと風間竜一は中村獅童が演じており、スキンヘッド&眉毛全剃りという姿はインパクト抜群。俳優としては当時無名に近かった中村が本作でブレイクを果たした経緯は有名だが、その並々ならぬ気合がスクリーンからあふれ出るよう。卓球一筋でストイックな圧倒的王者の風格を鋭い眼光や、ドスの効いた声、何より堂々としたオーラで不屈の男を体現している。
その他にも、大倉孝二が演じた口は悪いが努力家のアクマや、中国人俳優のサム・リーが演じた本国で挫折し日本での復活を誓うチャイナなど、それぞれに複雑なバックボーンを背負った個性的なキャラクターたちはいずれも魅力的だ。

(C) 2002 「ピンポン」製作委員会
極めて漫画的なキャラクターとそのバトルを、躍動感たっぷりに再現した「ピンポン」の世界観。"卓球"という競技がますます魅力的に見えてくるほど抜群の爽快感が得られるスポ根映画だ。
文=HOMINIS編集部
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