藤井聡太竜王・名人を一躍有名にした将棋界の連勝記録!その歴史を振り返る!
2023.8.14(月)

有名になった藤井聡太竜王・名人だが、最初に一般メディアで大きく取り上げられたのはデビュー直後の連勝記録だろう。当時デビューからの記録は10連勝で、史上最年少でデビューした藤井がその記録を更新したことにより、社会的にも注目を集めるようになった。20連勝が近くなるあたりから報道が過熱していき、最終的には記録を更新した直後の佐々木勇気五段(当時)戦で敗れ、29連勝までとなった。2017年の藤井フィーバーである。
現在も8割を超える勝率を保ち続けている藤井だが、意外にも連勝記録に関してはそれほど縁がなく、最初の29連勝以降で連勝賞を受賞したことがない。もっとも2連敗さえめったにないほどの安定感ではあるが。勝率に関しては歴代トップ10のうち、藤井は4度も入っている。
現在はほぼすべてのタイトル戦をこなしているため、さすがに自身の記録を更新することは難しそうだ。
それまでの記録は神谷広志八段が1987年に記録した28連勝だった。それまでの22連勝を大きく更新し、最後は室岡克彦八段にストップされたが、藤井に破られるまで30年近く君臨していた記録だ。
歴代3位の記録は丸山忠久九段が若手時代の1994年に記録した24連勝。この中には羽生善治名人や谷川浩司王将などタイトルホルダー相手の白星も含まれており、若手時代とはいえ密度の濃い連勝だ。

⒞囲碁・将棋チャンネル
羽生善治九段は歴代4位タイとなる22連勝を記録。これはタイトルを取るようになる、トップ棋士になってからのもので価値が高い。なお、同列4位には塚田泰明九段、山崎隆之八段がランクインしている。
女流棋戦では、近年棋戦が増えて対局そのものが増加したこともあり、比較的新しい時代での記録が多い。直近では西山朋佳女流三冠が歴代3位となる18連勝を記録したが、タイトル戦で里見香奈女流五冠によって止められた。歴代2位の記録は、中井広恵女流六段が2010年に記録した19連勝。こちらも止めたのは里見となっている。歴代1位はその里見が2015年に記録した21連勝。2位、3位の記録を自身が止めての堂々たる1位はまさに女流棋界のトップに相応しい。なお、ストップしたのは伊藤沙恵女流四段だ。
連勝は将棋界の記録4部門(他は勝率、勝数、対局数)であり、年度末には将棋大賞でも表彰対象でもある。勢いのある若手にチャンスが多く、連勝賞獲得者は後にタイトル戦に出るような活躍を見せることも多い。今期は15連勝を果たした佐々木大地七段が有力だが、伊藤匠六段も連勝を伸ばしている。まだ半年以上残っているが、派手な連勝をたたき出すのは誰になるだろうか。
文=渡部壮大
放送情報
第71期 王座戦 挑戦者決定トーナメント 準決勝 藤井聡太竜王・名人 vs 羽生善治九段
放送日時:9月3日(日)14:00~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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