韓国版「愛していると言ってくれ」への出演も話題に!「私の頭の中の消しゴム」のチョン・ウソンが50歳を迎えた今も輝き続ける映画中心のキャリア
2023.7.31(月)
約10年ぶりのドラマ復帰作である韓国リメイク版「愛していると言ってくれ」への出演が話題を呼んでいるチョン・ウソン。韓流ブーム真っ只中に公開され、ロングランヒットを記録した「私の頭の中の消しゴム」(2004年)で日本に多くのファンを持つ彼は、今年4月に50歳の大台に。現在も「イカゲーム」のイ・ジョンジェの監督デビュー作「ハント」(9月29日(金)より日本公開)など、映画を中心としたキャリアを積み重ねている。
アクションからラブロマンスまでジャンルを問わず韓国映画界を牽引してきたウソンだが、近年の代表作と言えば、「第40回青龍映画賞」主演男優賞や「第55回百想芸術大賞」映画部門大賞など、韓国の名だたる映画賞に輝いた「無垢なる証人」(2019年)ではないだろうか。
(C) 2019 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
本作は、韓国で動員230万人を突破した感動の話題作。イム・シワン主演の映画「戦場のメロディ」(2016年)など社会に向けた温かい視線と繊細な演出力に定評のあるイ・ハンがメガホンを取った法廷サスペンスだ。
チョン・ウソンが演じるのは正義と野心に揺れる弁護士のスノ。自身の出世がかかった殺人事件の弁護士に指名されると、容疑者の無罪を立証するため唯一の目撃者である自閉症の少女ジウ(キム・ヒャンギ)を証人として法廷に立たせようとする。
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決して出会うはずのなかった2人の特別な交流をドラマティックに描くストーリーは、"あの日"のことを聞き出すためにジウと交流を図るスノの姿が印象的だ。最初はジウの特性や態度に戸惑いを隠せないが、彼なりに懸命に彼女を理解し、向き合おうとする姿がとても人間くさく胸を掴まれる。
スノの真っすぐな想いが次第にジウの心を解きほぐしていく過程は、チョン・ウソンの深みのあるお芝居が素晴らしく、心の機微を丁寧にすくい上げた説得力のある佇まいに感動の涙が止まらない。
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ジウを演じるのは、大ヒット映画「神と共に」シリーズで"天才子役"として注目を浴びた女優キム・ヒャンギ。難しい役でありながら特有のピュアな魅力と繊細な演技で物語にリアリティを与え、見る者を引き込む。まだ10代とは思えない芝居の実力には称賛の声が相次ぎ、その年の「第39回黄金撮影賞」最優秀女優賞を受賞したのも納得。ジウが法廷で証言をし、スノが弁護士として対峙するクライマックスのシーンはハンカチ必携だ。
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"ベテラン実力派"チョン・ウソン×"天才子役"キム・ヒャンギによる異色の"友情"に心が震える名作「無垢なる証人」。法廷ものならではの緊迫感あふれる展開と共にもたらされる美しく切ない世界観が味わい深く、鑑賞後には、何とも言えない温かな余韻で満たしてくれることだろう。
文=川倉由紀子
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