松下洸平が熱い思いを秘めたゲームクリエイターを熱演!山崎賢人演じる主人公との友情も見どころの「アトムの童(こ)」
2023.7.27(木)
2008年にシンガーソングライターとしてCDデビューしたのち、舞台やドラマで俳優としても活躍。2019~2020年に放送されたNHK連続テレビ小説「スカーレット」のヒロインの夫役に抜擢されたことがきっかけで大ブレイクした俳優・松下洸平。
物静かで純朴な雰囲気、締まった口元が強い意志を感じさせる風貌を持ち、「スカーレット」では真面目な性格でありながら男性の色気をにじませたり、2021年のドラマ「最愛」ではヒロインへの深い思いが伝わる演技を見せたりと、人物の幅を広げる演技力には定評がある。
そんな松下が、クールかつ熱い情熱を持つゲームクリエーターを演じたのが、2022年放送のドラマ「アトムの童(こ)」だ。主人公は山崎賢人(※「崎」は正しくは「立さき」)が演じるゲームクリエイター・安積那由他。松下は那由他の過去を知るゲームクリエイター・菅生隼人役を務める。
名作インディーズゲームを開発した「ジョン・ドゥ」という名の天才クリエイターがいた。那由他がかつてゲームを作っていたチームの名前なのだが、那由他は今はゲーム制作から離れ、自動車整備工場で働いている。しかし、ふとしたことから、廃業寸前の老舗玩具メーカー「アトム玩具」でゲームを作ることになる。
そんな導入で始まる物語の中に、隼人は口数が少なく、性格も、何を考えているかもわからない青年として登場する。過去に那由他と喧嘩別れをしたようで、共通する友人の家の前で那由他と顔を合わせた時には言葉も交わさず早足で去ってゆく。「アトム玩具」でゲームを作り始めた那由他がパートナーを探すために訪れた「ゲームジャム」のイベントで再会した時も、そっけない態度を取る。

本作での松下はメガネをかけていて、理性的、かつ真面目で真摯な印象を受ける。そんな隼人が那由他に辛く当たる理由は何か、那由他との関係は今後どうなってゆくのか。つい気になってしまうのは、胸に強い思いを秘めている状況の"菅生隼人"を松下がしっかり演じているからだろう。
そして第2話で隼人は、因縁のあるゲーム会社「SAGAS」と契約を結ぶ前に、声を震わせながら自らの思いを那由他に吐露する。顔を歪め、思いを込めて隼人に呼びかける那由他を演じる山崎の演技も秀逸で、2人揃って非常に熱いシーンを見せてくれる。猪突猛進型でワイルドな雰囲気の那由他と、理知的でクールな雰囲気の隼人。受ける印象は違うが2人の中にある熱いものは同じ、ということがよく分かる名シーンだ。

紆余曲折を経て、那由他たちは再び「ジョン・ドゥ」としてゲームを作るようになる。この時の隼人はすっかり自然体で、「アトム玩具」の皆の中に溶け込み、作業について那由他と言い合いをしたりもする。しかしどんな障害があっても、2人で何かを作ること、その楽しさが隼人の笑顔や言動からよく伝わってくる。
素の自分に戻ってものづくりを楽しむ隼人の姿を爽快に感じるのは、物語当初に陰のある隼人がいたからであり、それをうまく演じた松下の力量は見事と言える。同時に、同じ過去を背負っている那由他と気持ちを合わせていくシーンなどでは、那由他の心情を際立たせる存在として物語を深めてくれる。
物語の中盤からは、「SAGAS」の妨害を始め、さまざまな障害が2人の前に現れる。失敗と成功を繰り返しながら前進を続ける「ジョン・ドゥ」と、「アトム玩具」をどんな結末が待つのか。松下洸平や山崎賢人らの熱い演技を楽しみながら、若い2人が切り開いた未来をぜひ見届けてほしい。
文=堀慎二郎
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