新人王戦や加古川青流戦、谷川浩司十七世名人や羽生善治九段が参戦する今年創立の達人戦立川立飛杯など...タイトル戦とはひと味違う一般棋戦を紹介!
2023.7.24(月)

昨年、藤井聡太竜王・名人が初めて達成した一般棋戦グランドスラム。ここで一般棋戦とされるのは朝日杯将棋オープン戦、銀河戦、NHK杯テレビ将棋トーナメント、将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の4棋戦。朝日杯、銀河戦、NHK杯は全棋士に参加資格のあるトーナメント。日本シリーズはタイトル、賞金額などで選抜されたトップ棋士12人に出場資格がある。1敗も許されないこれら4つのトーナメントを年間制覇した初の快挙だったわけだ。

©囲碁・将棋チャンネル
全棋士参加棋戦、トップ選抜以外にも一般棋戦はある。今回はそれらの棋戦を紹介していこう。
今回が54期目と歴史ある新人王戦の出場資格は基本的に26歳以下で、六段以下(タイトル戦出場者は除く)であることで、いわゆる若手棋戦だ。他に奨励会三段上位や女流棋士、アマチュアの赤旗名人が出られる。奨励会三段が優勝すると三段リーグの次点相当の扱いを得られるため、四段昇段にもつながっている。かつて三段時代の都成竜馬七段が優勝したのをきっかけにできた規定だ。
藤井はスピード昇段を重ねたため、16歳、参加2期で卒業してしまうが、最後の新人王戦で優勝を飾っている。

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今期も増田康宏七段、斎藤明日斗五段、高田明浩四段、藤本渚四段ら俊英が勝ち上がっている。増田は過去2回の優勝実績があり、今回は最後の参加で有終の美を飾れるか。
もう一つの若手棋戦が加古川青流戦。棋士のまちとして知られる加古川市の主催する棋戦だ。四段の棋士と三段上位、他に女流棋士やアマチュア代表が数人出場する。かつてはアマチュア代表として稲葉聡アマ(稲葉陽八段の兄)が優勝したことは大きな話題となった。
こちらも藤井はすぐに昇段したため、わずか1期のみの参加。その時はベスト8で敗退したため、唯一優勝できなかった棋戦となった。
50歳以上の棋士が参加できる達人戦立川立飛杯は今年創設された棋戦。かつては選抜されたベテランによる非公式戦だったが休止しており、今回は公式戦として復活を遂げた。
第1回の今回は永世称号者の4人(谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、佐藤康光九段、森内俊之九段)が本戦シード。羽生は元々の実力の高さはもちろん、会長になってからも好調を維持しており優勝候補だろう。ただし本戦は早指しで一日に何局も行うため、波乱の可能性も十分にありそうだ。
若手の登竜門である新人王戦や加古川青流戦は将来のトップ棋士同士のフレッシュな戦いを見ることができる。そして達人戦は数々の名勝負を演じたベテラン強豪が大舞台で戦う。いずれも現在は棋戦進行中で、決勝は10月~11月に行われる。一味違った熱い勝負をぜひ見ていただきたい。
文=渡部壮大
放送情報
将棋熱戦 徹底解説 第43回 将棋日本シリーズJTプロ公式戦 2回戦 第4局 藤井聡太竜王 vs 羽生善治九段
放送日時:2023年8月16日(水)14:38~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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