B1A4のマンネ、ゴンチャンが「同性への恋」をナチュラルに体現！チャ・ソウォンとの圧倒的なビジュが評判を呼んだ「俺は恋愛なんか求めてない！」

2023.7.23(日)

デビュー13年目を迎えるK-POPボーイズグループ、B1A4のマンネ(末っ子)メンバーとして人気を集めるゴンチャン。今年30歳の節目を迎える彼は、MCやバラエティ、俳優など幅広いソロ活動を展開中だが、今年3月に日韓同時配信された「俺は恋愛なんか求めてない！」で、原作ファンから熱い支持を集めるBLドラマに挑戦し大きな反響を呼んだ。

7月31日(月)からKNTVでTV初放送される「俺は恋愛なんか求めてない！」は、それぞれに事情を抱えた青年たちが人生に悩みながらも成長していく姿を描いたロマンティックコメディ。

その中で主人公となる、人生迷走中の青年チ・ウォニョンをゴンチャンが、近寄りがたい雰囲気を持つ天才陶芸家、ユン・テジュンを「がんばれ！プンサン」(2019年)のチャ・ソウォンがそれぞれ演じている。

原作は、日本のコミック配信サービスのBLランキングTOP10圏内に常時ランクインし、SNSで反響を呼ぶなど、日本でも高い人気を誇る韓国の同名WEB漫画。それだけにキャスティングの行方は早くから注目を集め、ゴンチャン＆チャ・ソウォンという新鮮味のあるカップリングに対する期待の声が続出した。

さらに、「ミセン～未生～」(2014年)や「Oh！ご主人様～恋ができない僕とカノジョの同居生活～」(2021年)といった韓流ヒットドラマを手がけるナンバースリーピクチャーズが制作することもあって、これまでのBL作品とは一線を画すドラマ性が評判を呼んだ。

必死の努力で一流企業に入社するも、総務部の上司が起こした不正に巻き込まれ、停職処分となってしまったウォニョン。散々な現実から逃れようと気分転換を兼ねて訪れた江原道(カンウォンド)で、近寄りがたい雰囲気の青年テジュンと出会ったことから本作の物語は始まる。

実は、テジュンは訳あって素性を隠し、江原道の片田舎で静かに暮らす気鋭の陶芸家。だが、自身が勤めていたグループ企業の会長が熱心に推す陶芸家であることに気づいたウォニョンは、自らの復職のためにテジュンに接近を試みる。やがて彼に取り入ろうと奮闘するうちに、思いもよらぬ感情が芽生え始めていく。

原作ファンからも評価が高いことで知られる本作。その理由はまずメインカップル、ウォニョン＆テジュンの圧倒的な"ビジュ"にある。漫画からそのまま飛び出してきたかのようなゴンチャンとチャ・ソウォンのカップリングが公開されると、原作ファンからも歓喜の声が上がったほどだ。

2人の好対照のキャラクターの再現度も絶妙で、やたらと愛想の良い"陽キャ"なウォニョンと、そんな彼を警戒する"ツン"気味のテジュンの組み合わせが微笑ましい。B1A4でもマンネ(末っ子)で知られるゴンチャンが、テジュンからどんなに冷たく追い払われても仔犬のようにじゃれつくウォニョンを屈託なく演じている。

やがて愛嬌たっぷりのウォニョンに、少しずつ心を開きはじめるテジュン。笑顔を見せるようになり、肌寒い夜、ウォニョンの襟元にそっとマフラーを掛けてあげる何気ないシーンは、徐々に近づく2人の微妙な距離を象徴しているよう。打算でしかなかった2人の関係が、ごく自然に変化していく過程こそが本作の萌えポイントで、自分の気持ちに気づいて"デレ"に転じたテジュンがウォニョンを優しく抱きしめたり、ヤキモチを妬くキュン展開が堪らない。

さらに、サブカップルとして登場するテジュンの唯一の話し相手、キム・ドンヒ(ドゥ)と、腐れ縁で喧嘩ばかりのコ・ホテ(ウォン・テミン)のサイドエピソードも、物語の"幸福度"を高めてくれる重要なポイント。母親同士が親しいことからいつも一緒にいた2人が、やがて"本当の気持ち"に気づいていく過程も丁寧に描かれており、心を揺さぶられること必至だ。

昨今の日本のBLドラマブームはもとより、タイ、フィリピンなどアジア中でBLドラマ人気が過熱する中、秀逸なドラマ性が高く評価されたこの韓国BLならではの空気感は必見。カナダと米国を含む世界各国に同時配信されるなどグローバルな人気を集めた本作の魅力にぜひ触れてみてほしい。

文＝酒寄美智子

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