女優・杏が堅物で恋愛とは程遠い主人公を演じる!どこか憎めない自称"高等遊民"の長谷川博己にも注目のドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」
2023.7.15(土)
自分に恋愛は不要だと考え、相手に対する恋愛感情もゼロ――そんな恋愛の二文字とは程遠い男女を主軸に据えながらも名作恋愛ドラマとして好評を博したのが、2015年1月クールの月9ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」(フジテレビ系)だ。脚本を手掛けた古沢良太は「リーガルハイ」などで知られる人気脚本家で、2023年の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合)でもオリジナル脚本を担当。そんな彼が描く不器用な恋の物語を、本作で月9ドラマ初出演となった杏と長谷川博己が紡いでいく。
©共同テレビジョン
理系のエリートで公務員として働く依子(杏)は、30歳を目前にして父親から見合いを勧められる。恋愛に興味はないが父の思いに報いるために、彼女は結婚相談所に登録。そこで出会った巧(長谷川博己)とデートをすることになるが、彼は働かずに暮らす自称"高等遊民"で、自分を養ってくれる女性との結婚を考えていた。そんな恋愛感情ゼロの2人が、互いの目標である結婚を実現するために不慣れなデートを重ねていく。
古沢作品といえば、ぶっ飛んでいて個性の強いキャラクターが魅力の1つ。主役の杏が演じる依子は超堅物で、恋愛どころか人間の心の機微にすら関心が持てないという人物だ。常に無表情で言葉にも人間的な感情の気配がなく、彼女の第一印象は劇中で長谷川演じる巧が叫んだように「心が無い」という一言に集約される。
©共同テレビジョン
しかし話が進むにつれて、それでも彼女は心の機微を理解できないなりに人間関係に対して一生懸命なのだ、ということが分かる。それは展開するエピソードによって、そして杏の演技によって、痛いほどに伝わってくるのだ。杏の出演作の中でも本作がかなりの人気を集めていることが、彼女が依子というキャラクターを魅力的に生きたことの証左といえるだろう。
長谷川博己が演じる巧は、理系の依子とは正反対の文学青年。小説や映画や漫画の世界に浸りながら、働かずに暮らす"高等遊民"...現代でいうニートのような生き方を望んでいる。実家暮らしで生活は高齢の母親に頼りきっており、結婚相手を探すのも母の代わりに寄生できる女性を探すためと、このような巧のキャラ紹介だけを見ればクズ男以外の何者でもない。
だが、それで終わらないのが古沢ワールド。長谷川の絶妙な演技も相まって、なぜか巧を憎めないのだ。放送当時のSNS上では視聴者が「あんなイケメンなら養いたい」と盛り上がるなど、長谷川自身の人気もあってむしろ愛されキャラとして受け入れられた。個性的なキャラクターに立体的な人間としての息吹がもたらされたのは、長谷川の演技のたまものだ。
コメディーにも定評のある古沢作品らしく、丁々発止な依子と巧のやり取りには思わず腹を抱えて笑ってしまう。いがみ合って互いに譲らないかと思えば少しずつ歩み寄ったり、はたまたベタなデートを重ねる中ですれ違ったり...テンポのよい会話劇に笑いながら不器用すぎる2人の恋路にキュンとできる、改めて見直したい恋愛ドラマの名作だ。
文=本永真里奈
放送情報
デート~恋とはどんなものかしら~
放送日時:7月30日(日) 0:55~ほか
放送チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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