広瀬章人八段、藤井聡太竜王らが名人への挑戦権を争うA級順位戦!パラマス式トーナメントもありうるその展望はいかに!?
2023.2.16(木)

渡辺明名人への挑戦権を争う第81期A級順位戦もいよいよ大詰め。3月2日(木)には最終9回戦、通称「将棋界の一番長い日」が静岡県静岡市「浮月楼」にて開催される。

⒞囲碁・将棋チャンネル
挑戦権争いは白熱しており、ここまで6勝2敗が2人、5勝3敗が4人おり、6人に挑戦の可能性が残されている。同星で並んだ場合にはプレーオフ、複数人が並んだ場合には前年度の順位で並べ、パラマス方式のトーナメントとなる。
6勝2敗は藤井聡太竜王と広瀬章人八段。すでに五冠を有する藤井でも簡単にはいかないのがA級順位戦だ。1敗で首位を走っていたが、前節で敗れて広瀬と並んでいる。
最終戦のカードは藤井(先手)─稲葉陽八段、広瀬─菅井竜也八段(先手)。藤井は同時に昇級してきた稲葉と対戦で、前期のB級1組では稲葉が勝っている。元々勝率の高い藤井だが、今期は先手の勝率が際立っており、ほとんど負けていない。戦型は角換わりが本命だろう。過去の対戦成績は藤井から見て5勝2敗だ。
広瀬は3敗で挑戦の可能性を残す菅井と対戦。過去の対戦成績は広瀬から見て4勝3敗と拮抗している。戦型は菅井の先手中飛車が本命だ。
藤井、広瀬の片方のみが勝った場合は挑戦が即決定。どちらも名人戦には初挑戦となる。揃って勝った場合は藤井と広瀬によるプレーオフとなる。双方負けた場合は藤井、広瀬、菅井に加え、3敗を守った棋士も入り、4~5人によるパラマス式トーナメントだ。
永瀬拓矢王座と斎藤慎太郎八段は3敗対決。斎藤は2年連続8勝1敗で名人への挑戦権を得ていた。本局の勝者は藤井、広瀬がともに敗れた場合はプレーオフ進出となる。対戦成績は永瀬から見て6勝4敗。
3敗の豊島将之九段は佐藤天彦九段と対局。佐藤は挑戦、残留ともに関係がなくなっている。過去の対戦は初期こそ拮抗していたものの、現在は豊島が13連勝中と圧倒している。佐藤は順位のみの戦いだが、そろそろ連敗を止めておきたいところだ。
まとめるとこのようになる(頭の数字は順位)。
⑤ 広瀬章人八段 6─2
⑨ 藤井聡太竜王 6─2
①斎藤慎太郎八段5─3
④ 豊島将之九段 5─3
⑥永瀬拓矢王座 5─3
⑧ 菅井竜也八段 5─3
今期の藤井には谷川浩司十七世名人の持つ史上最年少名人の記録更新が掛かっており、最初で最後のチャンスだ。
あっさり挑戦が決まるか、藤井、広瀬がともに勝ってプレーオフとなるか、はたまた揃って敗れて第76期以来の大人数によるパラマス式トーナメントになるか。将棋界の一番長い日に注目だ。
文=渡部壮大
放送情報
〔生〕第72期 ALSOK杯王将戦 七番勝負 第5局 藤井聡太王将 vs 羽生善治九段
放送日時: 2023年2月25日(土)、26日(日)8:45~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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