杉野遥亮&森永悠希、次世代を担う若手俳優2人による演技の「ミックスアップ」を見られる時代劇「山本周五郎ドラマ さぶ」
2023.7.8(土)
「若手実力派俳優」「カメレオン俳優」など、いつの時代もさまざまな俳優たちが世に出てきてエンターテインメント界を盛り上げている。そんな中で、現在の「次世代を担う若手俳優」筆頭の杉野遥亮と森永悠希の2人による、互いの演技を高め合った"ミックスアップ"を見られる作品が、7月16日(日)に時代劇専門チャンネルで放送されるドラマ「山本周五郎ドラマ さぶ」だ。
同ドラマは、山本周五郎による時代小説の金字塔「さぶ」をドラマ化したもので、江戸を生きる若者たちの友情と絆を描く。腕の立つ職人の栄二(杉野)とぐずでのろまでお人好しなさぶ(森永)は、同じ経師屋で働いていた。そんなある日、栄二は周りの嫉妬から無実の罪を着せられ人足寄場に送られてしまう。人間不信に陥った栄二は心を閉ざし、自分に罪をなすりつけた者に復讐を誓う。一方、栄二の無実を信じるさぶは栄二を支え続ける。
山本周五郎の代表作であり、さまざまなドラマや舞台に加え、宝塚歌劇団でも取り上げられた「さぶ」は、青年2人が社会の理不尽に押しつぶされそうになりながらも、友情を見失うことなく懸命に生き抜く、昔も今も変わらない"幸せを求めてあがくひたむきな姿を描いており、世代を超えて心にストレートにメッセージを届けてくれる。同ドラマにおいても、そのメッセージは痛いほど観る者に届くのだが、その要因は杉野と森永の芝居に支えられていると言っても過言ではない。

杉野は、見た目も良く、頭が切れて、面倒見のいい栄二を演じながら、無実の罪を着せられたことに対する絶望や憎悪があふれてしまう心の揺らぎ、人足寄場でさまざまな人間と会う中での心情の変化、意外と頭に血が上りやすい短気なところなど、心の機微をしっかりと捉えて降り掛かる困難に立ち向かっていく青年の強い部分と弱い部分を瑞々しく表している。
一方、森永はぐずでのろまで要領の悪いさぶを "0.8倍速"を合言葉にしたようなゆっくりとした演技で表現。口調や動き、会話での相手への返答のスピードなど、ゆっくりだがゆっくり過ぎないスピード感を軸に演じつつも、いつまでも真っ直ぐでピュアな部分や栄二を慕う深い思い、見た目とは裏腹な芯の強さ、困った人を放っておけないお人好しなところなど、さぶのギャップのある部分も丁寧に作り上げている。
"人間"を描いた作品のため、俳優としては、どこまで役を掘り下げて、どれくらい深く役作りができるかがポイントとなるドラマなのだが、2人は見事に演じ切っており、繰り返しさまざまな角度から観ても、観るたびに新しい顔を発見できるほどにしっかりとした"人間"として描かれている。

そんな中で、最も素晴らしいのが2人の掛け合いのシーンだ。さまざまなシチュエーションで掛け合いのシーンがあるのだが、どれだけ環境の変化による立場の変化があっても絶対に変わらない距離感を保つことで"真の友情の不変さ"を紡いでいる。それと同時に、それぞれが真逆のキャラクターを演じることで互いのキャラクター性を際立たせながら、自分の役も輝かせるという、この2人だからこそできた"ミックスアップ"状態になっている。
それぞれ違った芝居のベクトルを目指しながらも、互いの演技をリスペクトしながら「ここまでのレベルの芝居を見せつけてくるなら、こちらも」という俳優としての負けん気がどのシーンからもビンビンに感じられ、互いの演技が素晴らしいものになっていくのが観ていて分かるのだ。
"山本周五郎の名作"と"制作陣の深いこだわり"という背景があってこそだが、2人が「次世代を担う」と言われるゆえんを、彼らの素晴らしい演技から目の当たりにしてほしい。
文=原田健
放送情報
山本周五郎ドラマ さぶ
放送日時:2023年7月16日(日) 19:00~ほか
放送チャンネル:時代劇専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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