山田裕貴が演じる不良役の魅力はカリスマ性にあり！映画「HiGH&LOW THE WORST」でも光る存在感

2023.6.16(金)

シリアスからコメディまで幅広い役柄を自然体で演じることができる役者として、映画やドラマ、舞台でも活躍中の山田裕貴。現在放送中の大河ドラマ「どうする家康」や「ペンディングトレイン－8時23分、明日 君と」でも、多彩な表情と圧倒的な演技力で物語の核となる人物を好演している。また、人気コミックの実写映画版「東京リベンジャーズ」でのドラケンこと龍宮寺堅役では、シリーズ屈指の人気キャラクターを完璧に演じきり、ファンが急増したことも記憶に新しい。そんな山田が、個性的な不良少年を演じたのが「HiGH&LOW THE WORST」だ。

男たちの友情と熱き闘いをメディアミックスで描く「HiGH＆LOW」シリーズと、高橋ヒロシ(※「高」は正しくは「はしごだか」)の漫画「クローズ」「WORST」がクロスオーバーした本作は、高橋が初の映画脚本を担当。「HiGH＆LOW」シリーズから札付きの不良が集まる"鬼邪高校(おやこうこう)"、「クローズ」「WORST」シリーズからは"殺し屋軍団・鳳仙学園"が登場し、互いのプライドをかけて激突するさまを描く。

定時制の番長・村山(山田)が頭を張っていた荒れ果てた「SWORD地区」の"漆黒の凶悪高校"こと鬼邪高校。同校の全日制に転入した花岡(川村壱馬)は村山と対決すべく、全日制の番長を目指す。一方、「SWORD地区」からやや離れた戸亜留市では、上田(志尊淳)をリーダーとする、幹部以外全員スキンヘッドの最強軍団・鳳仙学園が勢力を強めていた。そんな中、鳳仙の生徒が鬼邪高を名乗る者たちに襲われ、鬼邪高の生徒が鳳仙を名乗る者たちに襲われる事件が起きる...。

山田が演じるのは、荒れ果てた鬼邪高校を仕切る村山。不良どもをまとめ上げるカリスマ性と、圧倒的なケンカスキルに加え、バンダナにスカジャン、チェックのネルシャツにジーンズといったアメカジスタイルに、学校のイメージカラーでもある青を取り入れるファッションセンスの持ち主でもある。「東京リベンジャーズ」では、クールな表情と低い声で肝の据わったヤンキーを好演した山田だが、本作では一変、その場のノリだけで生きているような印象を与える一方で、やる時はやるという新時代の不良役に挑戦。初登場シーンとなる、全日制のトップ・轟(前田公輝)とのタイマンシーンで披露するリズミカルなセリフ回しと、軽やかなジャンプや足技を駆使したバトルは要注目だ。

また、仲間を守るためにドラッグ禁止を言い渡したり、新しい建築現場のバイトでは先輩たちにしっかり敬語で接するなど、自分なりの正義や礼儀を重んじているキャラクターでもある村山。物語が進む中で、村山の登場シーンが待ち遠しく感じられるようになって来るのは、山田が、どこかコミカルなアクションや無邪気な笑顔で、村山の魅力を最大限に引き出したからと言えるだろう。

山田の他にも、川村壱馬(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)や志尊淳、白洲迅、佐藤流司など、豪華若手俳優が多数出演する本作。ひときわ異彩を放つ山田の演技に注目しながら、男たちのピュアな友情ストーリーを味わってほしい。

文＝中村実香

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