藤井聡太名人への挑戦権を争う第82期A級順位戦!永瀬王座、広瀬八段、豊島九段ら強豪が名を連ねる中で挑戦者となるのは誰か?
2023.6.12(月)

藤井聡太名人への挑戦権を争う第82期A級順位戦。今期は最年長が39歳の渡辺明九段と、40代以上がいない非常に若いメンバーとなった。もっとも、一番若いのが名人というのが恐ろしいところではあるが。
新A級八段は佐々木勇気八段と中村太地八段。中村はタイトル戦登場4回、獲得1回という実績を思えば、A級に到達したのはむしろ遅いとすら言える。前期のB級1組では9勝3敗で1期抜け。終盤に失速したが、競争相手も敗れたため昇級となった。ただ順位戦以外では竜王戦で5組に降級するなど、このところ不振が続いている。順位も最下位のため、立て直さないと苦しい戦いとなるだろう。
佐々木は前々期の第80期順位戦B級1組で藤井とともに1期抜けを目指したが、7連勝からの5連敗とまさかの失速。前期は逆に2連敗スタートだったものの、星を伸ばしてA級入りを決めた。中学生棋士に次ぐ若さでの四段昇段者であり、こちらもA級入りはようやく、と言ったところだ。

⒞囲碁・将棋チャンネル
挑戦争いは藤井以外で唯一のタイトルホルダーとなった永瀬拓矢王座、前期プレーオフまで進出した広瀬章人八段、安定して好成績を残す豊島将之九段らが中心となるだろう。渡辺も実績は十分だが、20歳でタイトルを獲得して以降の初の無冠になったばかりであり、すぐに調子を戻すことができるか。

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唯一の振り飛車党である菅井竜也八段にも注目したい。今年の叡王戦五番勝負では振り飛車穴熊を武器に藤井と堂々と渡り合った。結果こそ1勝3敗で敗退ではあったものの、勝ってもおかしくない将棋が2局あり、スコア以上に藤井を追い詰めた。魅せる将棋でもあり、名人戦の舞台に登場すれば盛り上がることだろう。
2期連続8勝1敗での挑戦経験のある斎藤慎太郎八段も長考派で順位戦で力を発揮する。2回戦で広瀬、3回戦で永瀬と対戦するため、ここを連勝すれば一気に挑戦争いの主役になるだろう。
佐藤天彦九段、稲葉陽八段も前期は苦戦したが、実力は十分。佐藤は名人3期、稲葉も挑戦経験ありと、順位戦での実績もある。順位が悪いため、まずは白星を先行させていきたいところだ。
挑戦者争いの本命は豊島としたい。渡辺、永瀬、広瀬、斎藤相手に先手番を引いているのは大きいと見る。長い持ち時間の相居飛車戦では、先手を生かしやすいからだ。
トップ棋士10人の厳しい総当たりリーグであるA級順位戦。名人への挑戦権争いとともに、2枠の降級枠を回避するための戦いでもある。トップ棋士の熾烈な戦いを楽しみにしたい。
文=渡部壮大
放送情報
第72期 ALSOK杯王将戦 挑戦者決定リーグ戦 渡辺 明名人 vs 豊島将之九段
放送日時:6月22日(木)10:40~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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