田中圭が「先生を消す方程式。」とはまた違った狂気的な教師を演じた映画「女子高生に殺されたい」
2023.6.9(金)
刺激的なタイトルに思わず興味をそそられる映画「女子高生に殺されたい」は、古屋兎丸の同名漫画を原作としたサスペンスだ。漫画「ライチ☆光クラブ」や「帝一の國」などで知られる鬼才が紡ぐ世界観の実写化に、普通の人からヤクザまであらゆる役柄をものにする俳優・田中圭が主演として挑んだ。
可愛い女の子に殺されたい。それも女子高生に――そんな欲望を抱えて生きる東山春人(田中圭)は、自身の悲願を叶えるためだけに高校教師になる。彼は表向きは爽やかで女子生徒に人気の教師として日常を送りながら、裏では9年にもわたって自らを殺害する計画を綿密に練り上げていた。自身が理想とする条件を満たす一人の女子高生に狙いを定めた春人は、他の女子たちにもアプローチしながら着実に計画を実行に移していく。
(C)2022 日活
この作品の肝となるのは、主人公である春人の常軌を逸した狂気だ。狂おしい欲望に苦悩しそれをひた隠しにしつつも、普段は好青年で女子高生たちの人気者という二面性が最も重要なポイントになる。その絶対条件を、田中はさすがの演技力で難なくクリアしてみせた。
田中圭と二面性といえば、思い出されるのは彼の主演ドラマ「びったれ!!!」(2015年・テレビ神奈川ほか)だ。田中がこの時に演じたのは、普段は真面目な司法書士だが、実は元極道という異色のキャラクター。田中圭という役者の振り幅を存分に楽しめるこのドラマと並んで、「女子高生に殺されたい」も毛色の異なる二面性を堪能できる作品になっている。
(C)2022 日活
また教師役という点では、田中の主演ドラマ「先生を消す方程式。」(2020年・テレビ朝日系)との比較もできるだろう。「先生を消す方程式。」で田中が演じた高校教師・義澤は、生徒たちから壮絶な嫌がらせを受けようがケガを負わされようが絶対に笑顔を崩さないという、こちらもある意味で狂気を感じさせる教師役だった。
決定的に違うのは、義澤は可愛らしく、今作の春人は色気があるという点だ。田中圭という俳優は朗らかな役の時には可愛らしい愛嬌がにじみ出るが、物静かな役をやらせると途端に不思議な色気を漂わせる。そのどうにも抗いがたい色香が、今作では女子高生たちの初々しい恋心を手玉にとるという春人の周到な計画につながっている。
そんな春人を取り巻く高校生役として出演するのは、南沙良、河合優実、莉子、茅島みずきといったフレッシュな顔ぶれ。中でも重要な役回りを務める南沙良については、初主演映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(2018年)でも高く評価されたという彼女の演技力が遺憾なく発揮されたと言えるだろう。座長である田中と有望株と呼べる若手俳優たちのアンサンブルで、衝撃的な作品世界を見事に具現化した一作だ。
文=本永真里奈
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